反董卓の章
第1話 「お、おのれぇ! 劉虞! 許さん!」
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もし決まったとしても劉氏である二人が、協力してくれる保証はないんだ」
「…………………………」
「………………今は、打つ手が無い。それは、わかるな?」
「…………………………(コクン)」
私は、悔しさのあまり……口を開くことも出来ない。
だから……頷くだけ。
ご主人様が、深い溜息を吐く。
「皆も覚えておいてくれ……今はまだ助けられない。『今は』、だ…………………絶対に助けるさ」
その言葉に。
私は、涙が溢れる目で……顔を上げる。
助け……られるの?
「俺はまだ………………白蓮に倍返ししてないんだ。大丈夫だ……必ず助けてやる」
そういったご主人様は……何故か。
何故か……申し訳なさそうな顔で、唇を噛んでいた。
―― 于吉 side ――
やれやれ……あの金髪のアホの子の相手は、疲れますねぇ。
これでようやく修正できましたか。
『大変そうだな、于吉』
不意に、念話が伝わってくる。
おや……誰かと思えば、左慈じゃありませんか。
修行は、もうよろしいのですか?
『力の半分が封印されている以上、付け焼き刃で修行したとしてもたかが知れている』
それはそうかもしれませんが……なら、なんで修行に?
『ただの気休め……いや、憂さ晴らしにすぎん』
まだ、気にしているのですか?
最後に北郷盾二の拳が……避けられなかったことに。
『…………それより、袁紹の方はうまくいったのか?』
誤魔化しま…………いえ、怒りの念波を飛ばさないでくださいよ、頭が痛くなりますから。
ええ、袁紹の方はうまく焚き付けられましたよ。
そちらはどうですか?
『こちらの方はもう間もなくだ。宦官の方には、何進が宦官全員を殺そうとしていることをリークしておいた。まもなく史実通り、何進が暗殺されるだろう』
では……いよいよ董卓の出番ですね。
こちらで傀儡を使って、逃げられないようにしておくとしましょうか。
『まあ、そのあたりは平行世界で何度も起こしてきたからな。慣れたものとは思うが……北郷盾二というイレギュラーもいるんだ。うまくやれよ』
まあ、北郷一刀がそれを未然に防ごうとした平行世界もありましたし、その辺りは慣れていますからご安心を。
それより、今回は西の馬超が董卓と密接な関係にありますから……
『わかっている。母親や親類縁者から逃げられないように誘導するさ』
まあ、最悪董卓に手を貸さなければ問題ないでしょう。
数多の世界で、反董卓連合での馬超の役割自体は……まあ、顔見せ程度でしかありませんでしたしねぇ。
『この世界では、劉備達とすでに面識があり、なおか
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