反董卓の章
第1話 「お、おのれぇ! 劉虞! 許さん!」
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そちらはこれから鍛えるのだ」
「うん、よくできたね、鈴々………………手に書いた覚書がなければ完璧だったな」
「あやー……つ、次は覚えてくるのだ!」
ああ……鈴々ちゃんもお勉強しているんだっけ。
『武将なんだから字も書けなきゃダメ』ってことで、宛で必死に字を勉強したもんねぇ。
次は数字の勉強しなきゃだね。
「では、最後の第三軍……星」
「はっ……現在、一般兵は二万で募集を締め切りました。元々いた六千とあわせて二万六千……内、警官隊への新規異動になるのは三千。人選は朱里と雛里、そして主が人選されました。詳しくは仁義殿からどうぞ」
「はっ! 警官隊は新規異動をあわせて四千となります。現在、進行中の漢中拡張計画に合わせて新しい外壁の監督、管理、警護を行うことで、急ぎ育成しております。つまり、第三軍の純兵力は二万二千になります」
「よろしい……ここから東西南北にそれぞれ二千、合計八千を警邏隊として扱うことになる。統括は、現時点では俺と星。また、四方それぞれの警邏隊長には、第一軍からの武将候補を四人選抜して任につけることになった。あわせて見張り台及び駐屯地の建設を今月から行わせている」
そっか……もう警邏隊を本格的に動かすんだ。
うん、これで漢中の外……その安全も格段に上がるよね。
「警邏隊は、邑や田、畑などの巡回も任務の一つだが、主目的は偵察を任とする。だから足と目がいいやつをそれぞれ十人、合計四十人ほど細作から引き抜いて領内を常に見回らせるようにした。これを”草”と呼称している」
草……符号っていうやつらしいけど、なんかかっこいいね!
「また、大規模な賊や……他領の侵攻があった際に、伝達する手段として……狼煙と半鐘を見張り台に設置。また、特別な煙の出し方や鐘の突き方での情報連絡を可能にする」
「あのややこしい音の聞き分けですな……あれは覚えるのに苦労しました」
星ちゃんが溜息とともに呟く。
なんでも、音の長さや打ち方で予め決められた言葉を表すのだという。
たしか……も、もーるす? とかいったかな?
「もちろん伝令も従来通りに出すけどね。連絡手段は数多く用意するもんだ。今後は、伝書鳩なんかも考えてはいる」
「伝書鳩……あれは時間をかけないと養成出来ませんからねぇ」
朱里ちゃんが、顎に手をやりながら呟く。
きっと様々なことをご主人様から教えられているに違いない。
うう……私もいろいろ憶えなきゃ。
まだまだやることいっぱいだなぁ……
「警邏隊は、そういうエキスパート……精鋭だ。最終的には細作を含めて、情報部として雛里の管轄になる予定だ。もっとも人材が増えてくれば、その限りじゃないけどね」
「が、がんばりましゅ……あぅ」
雛里ちゃんが、帽子を目深にか
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