壱:始まり
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あなたこそ言動を慎みなさい」
「アスナ様…ご冗談を…。このようなガキが」
言動は確実に見下しているがセリシールはどこ吹く風だ。だが、この男はここでやめておくべきだったと後悔することになるだろう。
「あぁ、そうか。こんなガキに勤まるほどだ。人数も少ないしさぞかし弱小の雑魚ギル……」
調子に乗ってしゃべっていると突然その言動が止まった。動きが止まったのは護衛だけではなくキリトもアスナもいつの間にか集まっていた野次馬もだろう。
「…………」
なぜなら一瞬のうちにセリシールが抜刀し、色々と文句を言っていた護衛の首筋に彼女の武器である太刀の刃がぴったりと当てられていたからだ。
「……よかったですね、【圏内】で。もし外だったら首飛んでましたよ?」
そう言いながら一歩二歩と下がっていき、カチンと納刀し先ほどとまったく変わらないところで背負う。
「…さて、行きましょうか」
「え、えぇ……。ともかくクラディール、今日はここで帰りなさい。副団長として命じます」
そっけない言葉をかけて、左手で立ち尽くしているキリトのうしろのベルトを引っ張り無理やり歩かせる。そしてそのうしろにセリシール、という形だ。転移門広場につくまでは一瞥すらしなかったセリシールだが転移する直前、先ほどの三白眼気味の落ち窪んだ目の中になんども感じたことのある殺意がセリシールには感じることが出来た。
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