壱:始まり
[4/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
も敬語なのに。なので呆れながらことを見守ることにした。
「アスナ、料理スキルいまどの辺?」
そういえばアスナは料理スキルをとっていると、本人から聞いたこともあるし実際に料理も食べさせてもらった。戦闘系のスキルしか上げることしか頭にないキリト、セリシールにはそんなスキル、縁もないが…。
「ふふん、聞いて驚きなさい。先週完全習得したわ」
「「なぬっ!?」」
スキルは最初の方は上がりやすいがコンプリートのためには気が遠くなるほどの遅々とした速度で上昇して最終的に1000で終了となる。セリシールはまだ太刀スキルのための曲刀スキル、刀スキル、そして補助の隠蔽スキルしか完全習得していない。
太刀はあと少しで残り1、2割になるところだ。常に戦っているにもなかなか1000にならないスキルをアスナは戦闘以外では役に立たないスキルに時間と労力を費やしたというわけだ。
「……その手を見込んで頼みがある」
そういいながらキリトはトレードメニューをキャンセル、例の食材をアスナに見せる。当然のごとくアスナも驚きで目を見開いている。
「交換条件。料理してくれたら一口だk「は・ん・ぶ・んっ!!」……わ、わかった半分な…」
言い終わる前に閃光の右手がキリトの胸倉をつかんで、なかば強制的に頷かせた。
「ってことで悪いなエギル。取引中止だ」
「いや…それはいいけどよ。俺たちダチだよな、な?俺にも味見くらい……」
「……諦めてくださいよエギルさん。…あの中で一緒に食べれます?」
最後を小さく言うとエギルは「くっ…」と本気で悔しがって店内へと姿を消した。
「あ、そうだ。セリーも一緒にどう?」
「……遠慮しておきます。甘すぎて砂糖吐きそうですから」
「わたしの料理、そんなに甘いかな……」
「…いや、そういう意味じゃ……あ、もういいです」
「そう。…なら、転移門まで一緒にいこっか」
アスナの提案に頷いて同意を示し、一緒についていく。
「アスナ。そういえばこの方は?」
「あ…そうだった。今日はここから《セルムブルグ》に転移するので護衛はもういいです、お疲れ様」
その言葉に堪忍袋の緒が切れた、というべきか長髪の男が口を開けた。隣のもう一人は顔に手を当てて呆れているが。
「あ、アスナ様!こんなスラムに足を運ぶだけでなく素性の知れぬやつを自宅に伴うなど、とんでもないことです!!」
「………」
「っ?…なんだ貴様…私を栄誉ある血盟騎士団のものと知っての……!!」
「………」
護衛の男はなぜかセリシールにつっかかってきたが彼女はそれをスルー、ただ無言でいる。ただいつも同じ、近寄ってくるなというような視線を投げかけているだけだ。
「クラディール。彼女は風林火山の副リーダーよ。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ