第十二章
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「だから御嫌いですか」
「それもありますが気分的なものもあります」
「気分的なものもですか」
「はい。そうでなくとも烏は嫌いなのです」
「成程、それでですか」
「はい、だからです」
相変わらず表情は嫌悪を露わにさせていた。
「烏だけは」
「しかし。目立ちますね」
本郷は警視正が嫌うその烏を見てまた言った。
「あの烏」
「そうですね」
警視正も嫌そうなその表情はそのままで彼の言葉に頷いた。
「それは確かに。白い石のところにいますので」
「黒は目立ちますからね」
彼はまた言った。
「白の中だと」
「そうだな」
役も彼の今の言葉には同意だった。
「本当にな。白には黒だ」
「はい」
「光と闇だ。だからかなり目立つ」
こうも述べる。そして述べている間に。あることに気付いたのだった。
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