第3話
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イテムを地面に落とされ、
拾う前に俺を嬲り殺そうと、蹴られたりでHPを減らされて行った。
そして、HPがレッドゾーンに入った瞬間、
俺の事を攻撃していたプレイヤーが、纏めて横に吹き飛んだ。
吹き飛ばしたのは、青い紐の付いた青と黒の薙刀。
それを持つのは、緑の服を纏った明るい茶色の長い髪を持つ女性プレイヤー。
そのプレイヤーは、感情を一切消し去った様な表情で、4人を見据え、
「逃げるか死ぬか、選べ。」
と、抑揚の無い、平坦且つ冷たい、感情の無い声で言い放った。
「鬼姫・・・? 何でお前が此処にいる!!
第一、なぜ俺らの邪魔をするんだ! お前と同じ事をしているだけじゃないか!」
4人の中の一人がそう反論する。
そう、彼女は、第一層攻略時、全ての汚れ役を一人で背負い、
犯罪者と言う汚名を被った。
「煩いんだよ。 此処にいる理由? 狩りだよ。ただ単純にね。
それに、同じ事をしている? 邪魔するな?
そうだねぇ・・・ムカついたから。とでも言って置こうか。
・・・さて、消えないなら死んで貰うけど、良いね?」
彼女は、現実世界で一緒にいた時の、良く笑っていた頃とは全く違った、
今まで見た事も無い様な雰囲気を纏っていた。
その威圧に耐えられなくなったのか、4人は逃走した。
そして、いなくなったのを確認した後、俺の方を振り向いた顔を見て。
心配と安堵が混じりあった表情は、今までの無機質な顔とは全く違った。
・・・だけど、その表情は直後に氷付いた・・・。
俺は、あの4人に、装備を全てオブジェクト化され、地面に落とし、麻痺で倒れている。
“全て”落としたのである。
・・・俺の装備していた服も・・・全て・・・。
・・・つまり・・・俺の今の装備は・・・。
・・・不味いんじゃないか・・・色々。
しかし、彼女の取った行動は、
一つため息を付いて、俺に羽織っていた羽織を掛けると言う物。
そしてその後、自分のウィンドウを何やら弄ると、
黒い布地を取り出し、一言
「ちょっとゴメン」
とだけ言って、俺の指を勝手に動かし、それを装備させる。
羽織で良く見えないが、黒い全身を覆う装備の様だ。
「あ・・・ 「飲む。」 ・・・」
何か話しかけようとしたら、無理やり口にポーションを突っ込まれた。
そう言えばHP、レッドゾーンに入ったんだっけ・・・。
「その麻痺を回復するアイテムは持って無いから時間経過まで待って。」
そう、無機質に言われて・・・
「・・・はい・・・」
としか言えなかった。
そして、彼女は立ち上がり、地面に散らばったアイテムを拾い集め、
俺の指を操作して、それら全てを俺のアイテムストレ
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