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魔法少女リリカルなのはStrikerS 〜賢者の槍を持ちし者〜
Chapter31「すれ違う想い」
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「行け!」
なのはの躱した魔力弾がティアナの一声で、彼女目がけ追尾を始める。
実はティアナの撃った弾はただの魔力弾ではない。使用者の制御力次第で誘導性が上がる、誘導弾。
破壊するか、使用者が攻撃を解除しない限りはどこまでも追尾を続ける。
追尾を続ける魔力弾を躱し続けるなのは。
そこへ、前方からウイングロードが出現し、その上をリボルバーナックルを構えたスバルが、全力で駆けてくる。
「クロスシフトだな」
クロスシフト……スバルとティアナのコンビネーションの事を指すものである。
「クロスファイヤー……シュートっ!」
ティアナが仕掛け、幾つものウイングロードがなのはを目がけて不規則な軌道を描いていく。
「なんかキレがねーな」
「コントロールはいいみたいだけど……」
「それにしたって……」
この動きではなのはを追い立てるのがやっと。攪乱させる事はできない。
スバルはなのはが放った魔力弾を片手に展開したシールドで強引に弾き飛ばしながら、前に進む。
「でぇりゃあああああっ!!」
拳をなのはに向け振りかぶる。
しばらく打ち合いが続いたが、なのはがレイジングハートを振りぬき、スバルを大きく弾き飛ばす。
「こらスバル!ダメだよ、そんな危ない軌道!」
ウイングロードに着地したスバルに、ティアナの誘導弾を躱しながら話すなのはの叱咤が飛ぶ。
「すいません!でも、ちゃんと防ぎますから!」
自分の注意に対してスバルが応えた一言に、一瞬表情を少し厳しくするが、ティアナの姿が見当たらない事に気付く。フィールド内を見回し探す。
それから直ぐにティアナを見つけるが、その彼女の行動を見てなのはは訝しむ。
ティアナは廃ビルの屋上に立ちクロスミラージュをなのはに向け構え、魔力を収束させていた。
その行動はティアナのポジションからは考えられないもの。
「砲撃?ティアナが?」
戦闘を観戦していたフェイトがそんな声を漏らす。
ティアナをよく知る者がこのティアナの動きを見れば、驚くのも無理もないのかもれない。
スバルがなのはに接近戦を挑んでいる間にティアナは準備を進める。これまでスバルと共に死に物狂いで続けてきた成果を出す為に。
「(スバル!クロスシフトC、行くわよ!!)」
「おう!!」
念話でのティアナの指示にスバルは気合いの入った声で応える。
カートリッジをロードし、足に装着したマッハキャリバーが唸りを上げ、なのはへ急接近する。
「くっ……!」
接近するスバルを迎撃するが、それらを超スピードで掻い更に潜り重い一撃を繰り出す。
「うおおおおおおおおおっ!!」
「……っ!」
スバルの拳となのはの展開するシールドがぶつかり合い、
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