第十一章
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してその声で言葉をさらに続けるのだった。
「私が見えないのだからな」
「それですね。俺一人だと倒すには至りませんし」
「それだ。二人がかりでなければ倒せない相手だ」
二人はこのことをよく把握していた。しかし把握しただけで相手を倒せるかというとそうではない。このこともまたわかっているのだった。
「どうするべきかな」
「少し考えますか」
本郷は己の首を少し左に捻って述べた。
「次の闘いまで」
「また夜が来るまでか」
「はい。警視正が呼んでますよ」
気付けばそうだった。下から警視正の声がする。オランダ語で二人をしきりに呼んできている。闘いが完全に終わったと見て呼んできているのだ。
「このまま空にいても仕方ないですしね」
「戻るか」
「休むことも必要ですし。そうしましょう」
こう役に対して提案した。
「今は。そういうことで」
「そうだな。休むとしよう」
こう言葉を交えさせてそのうえで地に降りる二人だった。警視正がその二人を出迎える。こうして最初の闘いは終わり相手はわかった。しかし何の解決もない闘いでもあった。
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