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蒼き夢の果てに
第5章 契約
第74話 翼人
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々と語り出す。
 身長に関しては俺とそう変わらない雰囲気ですから百七十五センチ以上。体格は見た目が俺の倍以上。茶色の髪の毛に髭に覆われた顔。藪の中から突然に顔を出せば熊と思われる事は間違いなし、と言う人相風体。
 村長と言うよりは山賊……と言うほどやさぐれている訳でもないので、木こりの親分と言う雰囲気ですか。

 ただ、彼の言葉の中には、多少の後ろめたさのような物が存在しているのですが……。

「元々、この辺りは農業には適していない痩せた土地。そして、村人は痩せた農地を耕しながら、木こりを営み暮らして来ました」

 其処に降って涌いたようなこの木材需要の沸騰。まして、確かにそれまでも木材の需要は有ったでしょうが、そう多くはなかったとも思いますから。
 何故ならば、この世界には魔法が有り、重要な家や家具類には固定化や強化と言う魔法が施され、経年劣化とは無縁の存在と成ります。

 まして、錬金術と言う魔法も有るので、貴族の邸宅や家具は無理に伐り出された木材を使用する必要はなかったので……。

「それでも、伐り倒して行った事によって山に木が少なく成って行き……」

 商品として出荷出来る物が無くなって、お互いに干渉しなかった翼人の生息域に手を出して、そこで衝突が起こったと言う事ですか。

 成るほどね。
 確かに、このハルケギニアと言う世界は地球世界の中世。貴族が支配する世界なのですが、その割には貨幣経済が発達して居る雰囲気です。それは、こんなガリア辺境の村でも変わりがない、と言う事なのでしょう。
 本来の中世ならば、辺境の方では未だ物々交換が主。貨幣は、その価値を万人が認めない限り、単なる金属の塊でしか有りませんから。

「つまり、伐り出す木材が有ったなら、無理に翼人の生息域に入り込むような真似をしない、……と言う事なのですね」

 意外とチョロイ任務だった。そう考えながら、流石に表面上は落ち着いた雰囲気でそう質問を行う俺。
 その俺の問い掛けに、かなり訝しげな雰囲気ながらも、首肯いて答えるベルナール村長。
 但し、

「しかし、近場の木は未だ若い木ばかりで高く売れる木は、翼人が棲んで居る辺りにしか、もう有りませんから」

 貴族相手にしては、意外にもあっさりと否定の言葉を口にするベルナール村長。どうも、トリステインと比べると、この辺りの地方は身分の差に因る言葉使いに対して五月蠅くないのか、もしかすると俺やタバサが子供だから侮って居るのか。
 多分、両方ですかね。

 それに、俺が良く知って居る平民と言うのは魔法学院に勤めている使用人たちですから、彼ら彼女らは、貴族の屋敷で仕えるだけのある程度の教育も受けて居るはずですか。
 当然、その中でもっとも重要なのは礼儀作法だと思いますしね。
 彼らの対
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