暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
A's編 その想いを力に変えて
38話:光へと変わる体
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っくり立ち上がる。

「もう、大丈夫」
「すぐ安全な場所まで運んでもらうから、もう少しじっとしてて!」

二人も障壁を解除して、しゃがんでいるアリサとすずかに声をかける。

「あの…なのはちゃん、フェイトちゃん…」
「ねぇ、ちょっと…!」

二人が立ち上がり、状況を確認しようと声を出すが、すぐに足下から光が発生する。それはミッド式の魔法陣で、おそらくは転移魔法。
士もその魔法陣の中にいた為、転移の直前で外に飛び出す。

「っ、つか―――」

それに気づいたのか、アリサが士に手を伸ばすが、その姿は一瞬にして消える。

「見られちゃったね…」
「うん…」

『なのはちゃん、フェイトちゃん、それから士君!クロノ君から連絡!』

そんな時、エイミィから通信が入る。

『闇の書の主に…はやてちゃんに、投降と停止を呼びかけてって!』

それを聞いた士達は、お互いに顔を見合わせ、一回頷く。
そして三人は目を瞑り意識を集中させ、はやてへ念話を送る。

[はやてちゃん、それに闇の書さん!止まってください!ヴィータちゃん達を傷つけたの、私達じゃないんです!]
[シグナム達と、私達は―――]

[我が主は…この世界が、自分の愛する者達を奪ったこの世界が…悪い夢であって欲しいと願った。我はただ…それを叶えるのみ]

なのはとフェイトの声で返ってきた声は、どこか冷めたような声色だった。

[主には、穏やかな夢の内で…永久の眠りを]

その声に反応して、三人は顔を上げる。その視線の先には、念話の間にやってきていた闇の書の管制人格の姿があった。

「そして……愛する騎士達を奪った者には、永久の闇を!」

念話ではなく、はっきりと聞こえる声。彼女は手を前に突き出し、足下に魔法陣を展開する。

「闇の書さん!」
「……お前も…その名で、私を呼ぶのだな…」
「っ……」

なのはの呼びかけにも、彼女は悲しそうな顔で静かに答えた。
次の瞬間、地鳴りと共に道路が割れ、そこからある生物の一部と触手が現れる。それは以前、シグナムとフェイトが戦う前に蒐集対象とされていた生物だ。
胴体の部分はビルを突き破り、触手は三人を縛り上げる。

「ああっ、くぅ!」
「うぅっ!」
「ぐぁ…くっ、うぅ…!」

「それでもいい……。私は…主の願いを叶えるだけだ…」

彼女はそういいながら、闇の書を手の上に浮べて、ページを開く。

「願いを…叶えるだけだと…?」
「そんな願いを叶えて…それで、はやてちゃんは本当に喜ぶの!?心を閉ざして、何も考えずに、主の願いを叶えるだけの道具でいて…あなたは、それでいいの!?」

「我は魔道書。ただの道具だ」

俺の呟きの後を継ぐように言ったなのはの叫びにも、彼女
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