第6章:女の決意・男の勘違い
第1話:女の子を苛める男って最低!
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エノキが真っ赤に焼け爛れていた。
「うるさい馬鹿共! あまりにも汚らしいモノが見えたから、熱消毒をしただけだろう! ガタガタ言うとお前等ごと熱殺菌するぞ! ベギラマ」
馬鹿共の直ぐ側で、ベギラマを使った炎の壁を作り脅す。
あ、勿論殺したりはしないわよ。脅して逃げさせるだけだからね!
「くそ〜……ルビーを独り占めにする気だな!?」
ルビー? 何のこっちゃ?
彼女の名前が『ルビーちゃん』か?
私は女だ……彼女を独り占めにしてどうする!? これだから馬鹿の考える事はよく解らない。
「何訳の解らない事を……女の子を襲う様なクズ共と語る口は持ってない。さっさとこの場から消えないと、この世から消し去るぞ!」
そう言い右手を頭上に掲げ、立てた人差し指の頂点から特大のメラゾーマを見せ付ける。
何度も言うが、このメラゾーマで奴等を消し去るつもりはない……
これを見ても撤退しないのであれば、目の前に落とし目くらましとして周囲を炎上させ、彼女(ルビーちゃん?)を連れて逃げ出すつもりだ。
森の中を考えも無しに走りたくないので、出来れば撤退してほしい。
「く、くそ〜……憶えてろよー!」
「イヤよ……アンタ等みたいな不細工の事など、記憶に残したくないわ!」
何処の世界・何時の時代でも、負け犬の遠吠えというのは同じらしい……
アホ共を追いやり周囲の安全を確保したところで、少女(ルビーちゃん?)に向き直り自己紹介する。
「はじめまして、私はビアンカ。ちょっとしたトラブルで、この時代とは違う時代から来ました……旦那を含み、家族と一緒にタイムトラベルしてきたんだけど、はぐれてしまったみたいで困ってます」
「あ……ど、どうも……危ないところを助けて頂ありがとうございます」
少女(ルビーちゃん?)は私が渡したマントでしっかり身体を守りながら、多少の動揺を抑えて礼を言ってくる。
泣いてはいなかったけど大丈夫ではなかったんだね、やっぱり……
「ううん気にしないで良いのよ。女の子を押し倒すなんて許せないもの……だから当然の事をしただけよ。それより貴女……その耳……エルフ?」
当初は絶対年下(見た目10代)だと思い会話していたが、耳が長くエルフであることが濃厚に……
もしかしたら年上かもね。敬語使った方が良いかしら?
「こ、これは……その……ご、ごめんなさい! エルフなんです私……その……苛めないで下さい……」
「いや別に……エルフだからって苛めないわよ。私の知り合いにもエルフは居るし、その他にホビットやドワーフ、魔族に天空人まで知り合いのなのよ……エルフだからって気にしないわ」
私の指摘の驚いた少女(ルビーちゃん?)は羽織っているマントを落とし、必死になって耳を隠しだした。
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