暁 〜小説投稿サイト〜
〜白と碧の翡翠〜
第2話
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◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆

翌朝・・・

結局、昨日の朝は1個1コルのパンを食べて過ごした。
固くてモソモソであんまり美味しく無い。

朝起きたら、袴に着替える。

これは、この間モンスターがドロップした袴。
白から萌葱色のグラデーションが掛かった馬乗袴に、
白緑の上衣。帯には、桜の花びらの模様。
名前は“萌葱装束”

どちらかと言うと、卒業式などで着るような見た目重視の袴だったが。
帯をしっかりと締めれる袴一式は大変うれしかった。
振袖だったが。

目立つのが嫌で人前では着ていないけど。
どうやらこれをドロップしたモンスターである、
金色の鳥が、レアモンスターだったらしい。

つまりこの装備もレアなんだと。めんどくさい。

ともかく、この装備を着て、薙刀を素振り。毎日の日課である。

そして、適当な回数素振り等をして、1コルのパンを食べ、
武器屋に行って白刃薙の研磨をしてもらった。

ポーション類は・・・そう言えばこの世界に来て、攻撃は全て避けるなりしてたから、
使った事無いな・・・賞味期限とか無いよね?

◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆

そして、ボス攻略のメンバーが集まった時、
見つけた。

お兄ちゃんを。

私が憧れた、透き通った綺麗な黒い目と、真っ黒の髪。
良く女に間違われた、可愛らしいと言う表現が似合う顔立ち。

嬉しかった。生きていてくれて。

すぐに駆け寄って話しかけたかったけど、
お兄ちゃんはF隊、私はB隊。
距離は大分離れていて、出発の時はすぐだった。

仕方ない、ボス戦終わったらにするか。

◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆―――――――◆

ボス戦は、順調だった。

決められた通り、エギルさん達がボスの武器を弾いて、
その隙に一気に敵に近寄り、攻撃。その繰り返し。

攻撃は、敵がどれだけ隙を見せたかによって、回数を変えた。

少しの隙なら、素早く切って下がる。
大きな隙なら、少し離れた所からの切り上げ、そのまま振り上げた石突を突き立て、
そのまま薙刀を回転させて切り払いしながら下がる・・・など。

もっと大きな隙なら、切っ先での突きなどを続けるなど。パターンは無限。

他の人達も攻撃をしてくれたおかげで、ボスのHPを、確実に削って行った。

そして、ボスのHPバーの最期の一段が赤くなった時、
ボスの武器は、今の斧とバックラーから、曲刀のタルワールに変化する・・・

そう言う情報だった。

そして、ボスが斧と盾を投げ捨てた時。
後ろから声が聞こえた。

「下がれ! 俺が出る!」


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