第2話
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2022日、11月27日。
此処、ソードアート・オンラインがデスゲームとなってから、一ヶ月近く。
その間に、二千人が死んだ。
外部からの助けは無く、連絡等も一切なかった。
死んだ人達は、ログアウト状態となり、
二度とログインする事は無かった。
そして、死んだ二千人の内、約三百人程がβテスター。
βテスターの死亡率は40%近くになっている。
βテスターの死者三百人の中に、お兄ちゃんがいるのか、
まだ生きていてくれているのか、分からなかった。
お兄ちゃんのアバター名が分からない今、直接会って顔を見る時まで。
そして、考えて、お兄ちゃんなら、きっと生き残ってるって信じる事にした。
お兄ちゃんは、βテストの時、この世界のボスにすら挑んでいた筈。
そこらの雑魚に、普通に戦っていたら勝てるはず。
死亡原因の理由の1つは、モンスターの戦闘時にパニックになった場合。
実際、デスゲームと言われた後の初めての戦闘は、
一瞬気を抜いたら恐怖で戦えなくなってしまうかもしれないと思わせた。
お兄ちゃんが、どうしているか、分からないけど、
死んでいるとは思いたくなかった。
そして、私は、一人でフィールドや迷宮区を歩いて、確実にレベルを上げていった。
ソロプレイヤーと呼ばれる人だ。
なった理由、それは一重に、私が他の人との連携が取れないからだ。
普通の人達は、ソードスキルと言うこの世界の技を使って戦っている。
だけど、私は、ソードスキルが使えなかった。
今までの、薙刀の型が付いてしまっているのに、
ソードスキルのシステムアシストに引っ張られて刃を動かされる感覚は、慣れなかった。
ソードスキルの攻撃を相殺できるのはソードスキルを使った攻撃だけ・・・
つまり、通常攻撃では相殺出来ない。
其の為に、仕方なくソードスキルは覚えたけど・・・。
普段は、スキルメニューの深い所に見つけた、
“ソードスキル使用設定”と言う物をOFFにしている。
これを使えば、ソードスキルのモーションを使ってもソードスキルは発動しない。
敵のソードスキルは避ける一択。
この戦法で、此処一ヶ月、生き延びて来た。
途中で、モンスターがドロップした薙刀、
“白刃薙”と言う白い刃と白い柄、石突や鍔には、金色の金属が付いていた・・・
その薙刀を持って、毎日モンスター相手に振るった。
葉桜流の練習はモンスター相手で出来たが、公式のなぎなた術は使えないので、
毎朝スグと一緒にやっていた素振りの練習等だけは続けた。
そして、いつも通り狩りをして、
レベルを17まで上げて、少し機嫌良く街に帰った後、
情報屋・・・アルゴに連絡を取った。
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