拠点フェイズ 3
拠点フェイズ 馬正
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りさまです。
昨日は御遣い様の慰労を行うと言って急遽、様々な懸案を持ち越してまでお休みなされたのに……
どうしよう。
このままじゃ、執務室に積まれた山ほどある竹簡が、山崩れを起こしかねない。
やっぱり、僕がやるしか無いのか……
「あ、あの……宰相様?」
「うひひ……」
「ぽー……」
無理でした。
いや、ここで諦めちゃダメだろう、僕!
「さ、宰相様っ! 仕事が溜まっているんです! お仕事してください! 宰相様!」
「へっ? ああ、そうだね、お仕事ね……お仕事……お仕事して、また盾二様に……………………………………えへへ」
「ぽー………………………………………………(にへら)」
「宰相様ぁっ!」
……母さん、やっぱりダメでした。
本当に、梁州が止まりました。
どうするんですか、この状況!
だれか、誰か助けてください!
―― 盾二 side ――
むっ……ん……
ぐあっ……いたたた……
激しい頭痛で目が覚める。
痛む頭を抑えながら起き上がると……ここは、俺の部屋だった。
「…………………………あれ?」
なんで俺、寝ていたんだろう。
というか、ものすごく頭が痛い。
えーと……昨日は確か、昼間に服屋で桃香たちの水着姿を見て……
あたたたた……
この頭痛と、ひどい匂いは何だ?
…………………………あ、酒臭い。
俺か……っておい。
「…………………………ああ、思い出した。昨日の馬鹿騒ぎで酒飲んで……また記憶が飛んだのか」
あつつ……
思い出そうとすると、強烈に痛む頭。
うう……白帝城じゃ、華佗がいたからすぐ治ったんだがなぁ。
「うう……水……水が飲みたい」
何故か喉がヒリヒリする。
唾液が乾いて口内が気持ち悪い。
とりあえず、厨房の井戸までいくか……
足取りも重く、部屋を出る。
体調は最悪。
今なら子供にすら負けるな、きっと。
「なっさけねぇ……酒は飲んでも飲まれるな、とはよくいったもんだ。あーうー……」
頭痛でふらつきながら、ようやく厨房へと顔を出す。
そこには――
「あ、愛紗」
「っ!?」
俺が青い顔でつぶやくと、椅子から飛び上がらんばかりに驚く愛紗がいた。
?
なんでそんなに驚くんだ?
「んぐ! ご、ごごごごごごごごごごごごごごごごごおごごおごごごごごごごごごごごごごごごごごご……」
「ゴゴゴ?」
なに?
なんか怒ってる?
顔を真っ赤に……っていうか、耳まで真っ赤にさせて、慌てふためく愛紗。
なにかあったのか?
「ご、ごひゅ、ごひゅじ
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