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皇太子殿下はご機嫌ななめ
第28話 「帝国の現状」
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二人、意外と相性が良いらしい。

「やるか?」
「やりましょう」

 皇太子殿下の問いに、シルヴァーベルヒがにやりと笑ってみせる。
 不敵な笑みじゃ。
 皇太子殿下もそうじゃが、こやつも人を食ったところがあるわ。

「では、二年のうちに同盟側の宇宙艦隊を半数は叩く。そしてその間に、帝国は農奴解放と兵士を一部民間に戻す。そして産業の効率化と、出生率の向上。それらは五年を目処にする」
「御意」
「ブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム候は、帝国の効率化を担当してもらう」
「はっ」
「クロプシュトック候には平民の政治参加を、辺境の貴族達とともに担当してもらおう」
「畏まりました」
「事務局の連中には、ゲルラッハとともに農奴解放とその身の振り方、および法改正」
「御意」
「フェザーン組は同盟を引っ張り出してもらおうか」
「任せてください」

 うむうむ。楽しくなってきたわ。
 基本方針を伝えた事によって、各自やるべき事を認識したようじゃ。
 はて? わしはどうするのじゃ?

「卿は、対ばか親父だ。聞いたぞ、またろくでもない事を考えているようだな」
「知っておられたのか?」
「まーねー」

 それにしても皇帝陛下の事を、バカ親父呼ばわりとは、皇太子殿下以外にはできぬ事よ。
 残念でしたな、陛下。すでに悪事は露見しているようですぞ。
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