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う、明彦?」
「あら? オレが熱演した件はスルー……?」
「怨霊かはともかく調べる価値はありそうだな」
あ、返信来た。
"気になるなら俺の名前を出して、エスカペイドのバーテンにでも調べてもらえ"
何とも味気ない返事でガッカリ……
だけど忙しいなら仕方ないよね。
「しっかし、ゆかりッチさ。お化けが苦手とはチョイ情けないよな」
「な!? 情けないって言った!? い、いーわよ順平。だったら調べよーじゃないの」
しかしエスカペイドのバーテンって……前に案内してくれた人かな?
「お互い、これから一週間、色んな人からテッテーテキに話を聞いて回るワケ。
怪談なんて、ゼッタイ嘘に決まってるし!」
ガーっと捲し立てるゆかり、こう言うところが可愛いんだよね。
「それは助かる。気味の悪い話だからな」
「じゃ、よろしくな。あー怖い怖い」
先輩二人の茶化すような言葉にゆかりが呻く。
しかしどうして桐条先輩達はこの件に興味を示したんだろう?
S.E.E.S.の活動に関係があるのならば自分で動くのが一番じゃないのかな?
こう言うこと言うのはどうかと思うけど……桐条なんだし。
何時だったか裏瀬くんが言っていた。
"いいねえ御嬢様ってのは。金も、人も潤沢に投入出来る。いやまあ、金に関しちゃどうとでもなるが人員はなぁ……"
プロが配下に居るのが羨ましい、彼はそうぼやいていた。
何で羨ましがっているのかはよく分からなかったけど……
「ねえねえゆかり」
「何?」
友達として助け舟くらいは出してあげよう。
「調べるんだったら、エスカペイド行ってみるのもいいかも」
「エスカペイドって……交番の近くのクラブ?」
「うん。さっき裏瀬くんにメールしたら、気になるんならそこに居るバーテンの人を使っていいって言ってた」
「使っていいって……御言葉に甘えて――いいのかな?」
「いいと思うよ。自分の名前出せば問題ないって書いてたし」
そう言うとゆかりは感心したような呆れたような、そんな表情になった。
「何と言うか……裏瀬ってイメージ違うわよね。関わるまでと全然違って印象変わったわ」
「マジ? オレは何か今もちょい怖いけどな。ゆかりッチって案外懐広い」
「案外って何よ。つーか、風聞とかで人を判断しないだけだっての」
こう言うことサラっと言える子と友達になれて、自分は恵まれているんだって実感するなぁ。
ゆかりはホントいい子だよ。
頭撫でてバナナ大福をあげたいくらい。
「何?」
「ううん、ゆかりのことが更に好きになっただけ」
「な!?」
照れて顔を赤くするところも可愛い。
「と言うわけでバナナ大福! 美味しいよ?」
「どう言うワ
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