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ヘタリア大帝国
TURN92 パルプナ=カラードその三
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「本当にな」
「祖国・・・・・・さん?」
「そう呼んでくれていいからな」
 イギリスはパルプナを落ち着かせる様に告げた。
「あんたもな」
「そうなの」
「俺は別にあんたに何もしないさ」
 暴力やそうしたことはというのだ。
「確かに植民地は持ってるさ」
「それでも?」
「けれど俺の中にいる国民だろ?国家が国民いじめてどうするんだよ」
「私・・・・・・いじめないの?」
「ああ、しないさ」
 そうだというのだ。
「全くな」
「そうなの」
「ああ、そうだよ」
 パルプナにあえて穏やか口調で話す、言葉遣いはいつも通りだが。
「だから安心してくれ」
「本当に?」
「ああ、本当にだよ」
「信じていいの」
「どういった目に遭ってきたんだよ、一体」
 イギリスはパルプナの用心深いおどおどした仕草にいい加減異様なものを感じてそのうえでマリーに対しいて問うた。
「王女さん、南アフリカってな」
「うん、特に酷い統治だったからね」
「それでか」
「だから僕も怒ったの、嫌なものも見たしね」
 どういったものかはあえて言わない。
「総督も交代してもらったし、姉様に直接言ってね」
「そういえば言ってたな」
「うん、とにかく植民地全体が酷い場所が多いからね」
「東南アジアとかインドはましだったんだな」
「だって祖国さん達よく行ってたから」 
 東南アジア等にはというのだ。
「あそこには国家もいるじゃない」
「ベトナムとかマレーシアか」
「そう、それでなの」
 こう話すのだった。
「東南アジアとかはましだったのよ、ずっとね」
「アフリカは違うか」
「国家はこの辺りはカメルーンさんだけよね」
「ああ、確かにな」
「国家の人がいると目があるからね」
 だから問題ないというのだ。
「貴族も大人しいけれど」
「けれどか」
「南アフリカは国家もいてくれてないから」
 それでだというのだ。
「ここは特に酷かったのよ」
「成程な」
「うん、僕もここに来るまで気づかなかったから」
 マリーも普段とは違い暗い顔である、彼女にしては珍しい顔である。
「不覚だったよ」
「やはり戦争の後で植民地政策を改革する必要がありますな」
 モンゴメリーが難しい顔で言う。
「この娘の様な娘を増やさない為にも」
「そうですね、戦争がなければ実際にそうしていましたが」
 イギリス妹が無念の顔で言う。
「戦争が起こってしまいそれどころではなくなりました」
「全く、どうしたものだよ」
 イギリスも苦々しい顔だ。
「植民地をどうにかしねえとエイリス自体が危ういな」
「うん、植民地がないとエイリスは没落するけれど」 
 マリーもこのことはわかっていた。
「植民地をちゃんとしないとね」
「同じだからな、しかし本当
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