女顔の男
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だ」
「確かにシュピゲールは俺もニガテだな。なんか少し不気味な感じがするからな」
どうやらアウラも苦手らしい。アウラの場合は信頼できないと近くに居たくないという、なんか我儘な気がするが、今はいいだろう。
「で、お前のとこは上がれそうなのか?見たとこ、知ってる奴はいないし、ほとんどがわからない敵だけど大丈夫なのか?」
「ゲツガが心配することじゃない。そこら辺は、調べてもらった」
「調べてもらったって……ああ、あいつか。つうか、あいつの情報網ってどうなってんだよ」
あいつとは、武器屋の店主である。あの強面ながらかなり広い情報網を持っているから意外にも結構自分たちに教えてくれたりする。この前のベヒモスのことも店主から教えてもらった。
「だから心配ない。ゲツガこそ大丈夫なのか」
「大丈夫かもな、今回は武器とかしらないし対策も一個も出来てないからな。勝てる見込みがあるとしたら地形が自分の好みの奴なら何とかなるかもしれないな。それ以外だったら勝算は五分五分。まあできる限り勝って行きたいな」
「じゃあ、本戦まで言って私がゲツガより順位が上だったら一つ言うことを聞くこと」
「何でそうなるんだよ……まっ、行けたらな。そんじゃあ、俺が勝ったらとりあえず今まで奢った分の鍋の代金だ」
「うっ……」
それを聞いた瞬間、ほとんど前髪が僅かに揺れる。顔が見えないから表情は読めないがこうやって髪の毛がどう動くかで大体は予想できるようになっている。つうか、前髪スナイパーのときに邪魔にならないのかとか今思った。
「そろそろか……じゃあ互いに頑張って決勝で会おうぜ」
「うん」
いつもどおりの短い返事。だが、その返事には何か強い意志を感じる。何かあるのだろうか?そんなことを考えるが全く思い浮かばない。そしてそんなことを考えている間に自分の視界が青い光で覆い隠された。
(さて、初回から飛ばしていくか。アウラには悪いがお前の約束よりもこっち追っている事件の解決のほうが優先度が高いからな。今回だけは本当に悪い)
そう心の中で呟くと光が収まるほんの僅かな時間を待った。
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