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銀河英雄伝説 アンドロイド達が見た魔術師
ヴァンフリート星域会戦 その一
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要塞を置かれましたが何もしませんでは市民が不安がるのも無理はない。
 対策があると議会で大見得を切った以上、目に見える成果が必要だったのである。
 それを、損害の激しい要塞の攻撃ではなく、要塞攻撃ができるように前線の基地攻撃によって政治的得点を作り出すという所で、政治家と軍人が折り合った政治的妥協を知っているヤンはその時点で頭が痛くなるが誰も助けてはくれない。
 なお、こんな妥協を作り出した緑髪の軍人及び政策秘書のお言葉を披露すると、

「要塞を攻めてもいいですが、ハイリスクですよ。
 将兵が有権者である事をお忘れなく」

 の一言と人的損害と各選挙区の有権者人口データをつきつけて説得したらしい。
 一会戦で中規模都市の有権者がまとめて消えるという事実は、人口の少ない辺境部にとっては死活問題になりかねず、しかも辺境部の主要産業が軍関連だから国防族議員はのきなみ多数の人命が失われる要塞攻撃に反対。
 逆に、首都星系の議員は無党派を相手にしているので要塞攻撃を強行に主張するなんて光景が見られたりするが、彼ら無党派は友愛党政権の具体策無き理想の無様さを知っているので、現実的落とし所に納得していた。

「時間です。
 ケストレルの攻撃隊発艦します!」  
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