第97話
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人物がいた。
「ほ、本当に?
居場所を教えれば殺さないの?」
その声を聞いた麦野と絹旗は首だけを動かして、後ろの方を見る。
そこにはフレンダがいた。
麦野と絹旗が女性と戦闘している時も、フレンダは後ろの方でただ見ているだけしかしていなかったので怪我の方は比較的まだマシな方だ。
「フ、フレンダ!!」
「はい、貴女は黙っていてくださいね。」
麦野は殺意の籠った目でフレンダを睨みつけるが、女性は麦野の背中を思いっきり踏みつけ黙らせる。
「それで、その実験体はどこですか?」
「そ、その前に・・・」
女性は笑顔を浮かべながら、フレンダに近づく。
フレンダは腰に手を回して、女性にゆっくりと投げつける。
それは可愛らしい熊の人形だ。
ただ違う点があるとすれば、熊のお腹の辺りに時計が首から下げている事くらいだ。
その時計がチッチッチッ、と音がしていて女性の所に投げられた瞬間、チン、という音がした。
次の瞬間、熊の人形がドン!!と爆発した。
「いぇ〜〜い!!
不用意に近づくからそうなるって訳よ!!」
フレンダは喜びの声をあげる。
麦野や絹旗もそのフレンダの姿を見て、ふっと笑みを浮かべる。
だが、三人の笑顔がすぐに固まる。
「まさか、下等生物に一杯食わされるとは一生の恥です。」
煙の中から女性の声が聞こえた。
その煙の中から何かが飛び出てくる。
それは鋭く尖った水だ。
その水がフレンダの腹部に突き刺さる。
「え?・・・・う、そ・・・」
その水がフレンダの身体から離れると、うつ伏せに倒れる。
煙の中から出てきた女性は怪我一つもなかった。
近距離で爆発を受けて、怪我が一つもない。
ましてや、水の防御も間に合わなかったように見えた。
「私とした事が油断しました。
実験体の居場所は自分で探す事にします。
どうせ、探せばすぐ見つかるでしょう。」
女性はうつ伏せに倒れているフレンダに近づく。
フレンダは腹部を押えているが、どんどん血が流れていく。
「さて、まずは貴女からです。」
そう言うと、水がフレンダの右肩、左肩を貫く。
「ああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!」
痛みでフレンダは大きく悲鳴をあげる。
その声を聞いた女性は鬱陶しいそうな表情を作ると、フレンダの顔面を蹴りつける。
「黙っていてくださいませんか?
耳障りですので。」
「死にやがれ、このクソ女が!!」
麦野から見ると女性は背を向けている。
それを麦野は油断していると判断して、力を振り絞って立ち上がると、「原子崩し(メルトダウナー)」を女性に向けて放つ。
しかし、女性は水で自分を守る事はしなかった。
「原子崩し(メルトダウナー)」は女
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