第96話
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されていた魔力が一気に暴発して爆発を引き起こす。
麻生はそれを見て、言葉が出ない。
如何に麻生と言えど、神殺しの槍の槍が飛んできたら切断する事はできない。
むしろ回避に全力を注ぐ。
それなのに男は避けるおろか、真っ二つに切断したのだ。
男は手に持っている刀を二、三回振り下ろす。
「俺に刀を抜かせる敵など何十年ぶりか。
いいぞ、血が滾る。」
右手に刀を持ちながらゆっくりと歩いてくる。
突然、男は歩みを止めると何かを思い出したのか、麻生に話しかける。
「そう言えば、お前は此処に入ってきたときに何か違和感を感じなかったか?」
何の前触れもなく話しかけられたので、何も答えず警戒を緩めない。
そのまま男は言葉を続ける。
「人の気配を感じなかっただろう?
此処はスラム街。
さらにこのスラム街は置き去りがよく捨てられる。
つまりだ、此処には人が住んでいないとおかしくなる。
だが、お前は此処に入ってきて最初に何と出会った?」
沈黙を破るつもりもなかった麻生だが、その男の話を聞いて思わず言葉を出してしまう。
「お前、まさか・・・・」
「そう、お前の考えている通りだよ。
私達が此処に住んでいた住人を食屍鬼に変えた。」
「思えば、大変な作業でした。
本当は彼らを食屍鬼にする予定はなかったのですよ。」
女性は地面に倒れている麦野達に話しかける。
麦野達は全身傷だらけだが、女性の方は傷一つない。
返事が返ってこない事は分かっているのか勝手に話を進める。
「ですが、彼ら自身が私の実験を邪魔しようとしたので試しに食屍鬼に変えてみようと思って実際にやってみると、中々出来のいい食屍鬼が出来たのですよ。
まぁ、それも貴方達にほとんど殺されましたが。」
掌を麦野に向けると、地面から水が現れ麦野の首に巻きつく。
「さて、超能力者との戦闘との事でしたので少しは楽しめると思ったのですが期待外れですね。
これなら、星の守護者の相手をするべきでした。」
絹旗とフレンダは眼中にないのか、麦野だけに視線を注ぐ。
絹旗は自分の注意が逸れた所を見ると一気に立ち上がり、拳を繰り出す。
しかし、空中から突然水が現れ、女性の顔を守るように展開して絹旗の拳を受け止める。
絹旗の拳を受け止めた水はそのまま絹旗に向かって襲い掛かる。
避ける事もできず、水に飲まれた絹旗はそのまま地面に叩きつけられる。
本来なら水の水圧がかかり肺などが破壊されるのだが、絹旗の能力で何とか破壊は逃れる。
だが、絹旗の動きは完全に封じられる。
「そんなに急がなくても、貴女もすぐ
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