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学園バラライカ
1.捨てた物
2.強者と弱者
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う、戦場は
弱者は強者に縋り付く事で生き残るんだ・・・、
この戦場で誰が強者で誰が弱者か、その空っぽで
平和ボケした頭でもチッタァ考えりゃ分かるでしょう?」


そう言うとハンドガンを握り締めゆっくりと
荒屋敷さんは歩きはじめた


「薫、何故私馬鹿が嫌いか、わかるか?」
「え?」


ざわりと寒気が走った


「6人、ハッ、ただの死に損ないか」


ゆっくりと階段を下りると荒屋敷さんはニィっと目を細め
壁を撃つ


「馬鹿はな、自分の命を一番大切にする、」


もう一発、もう一発、銃声が鳴り響く


「そして自分の命を一番投げ捨てる、」


ドクリドクリと赤い血溜りが広がる


「貴様っ!!」
「ヒッ!」


急な男の怒声にびっくりして荒屋敷さんの後ろに隠れる


「そして、馬鹿は、絶望に弱い恐怖に弱い、
だから弱者と強者の差が分からず孤独に飲み込まれる」


荒屋敷さんは男に蹴りを入れると
男は吹っ飛び壁にぶつかる


「私はな、何も考えない阿呆が一番嫌いだ」


銃声と共に男は血を噴出し倒れた


「薫、そう考えると、お前は長生きするかもなぁ・・・、」


ホールを抜けると中庭にたどり着いた
中庭はかなり広く特別科の校舎へ行くにも最低5分以上はかかる


「聞きたい事があるようだが?」
「荒屋敷さんは、」
「月子でいい、苗字で呼ばれるのは慣れてない」
「月子さんは、何故日本に・・・?」


月子さんはチラリと私を見ると制服のポケットから
煙草を取り出し一本口に銜えると魔術で火をつける


「イヴァレータ王族、イヴァレータ国第四女王
セシリア・イヴァレータ、名前ぐらいは知ってるだろう」
「は、はい、現在の王シュヴァリエに王権を託したと言う」
「そうだ、そして私の上司でもある、」
「はい、月子さんは女王護衛部隊、隊長だったと聞いてます」
「失踪した、」
「え・・・、」

「少し昔の話だ、セシリア女王は失踪した、私は責任を問われ
護衛部隊を解散し、そのまま日本へ来た、現在もシュヴァリエ率いる
数個の軍隊が女王の探して世界中を飛び回っている」

「失踪って、連れ去られたのですか?」
「さあ、ある日突然いなくなった、あの方の事だ魔族との交流も深い
魔族の方にも連絡を入れているが、あっちもあっちで色々あったらしい」


月子さんはフウッと煙を吐くと煙草を携帯灰皿にしまった


「月子さんはセシリア女王を探しているのですか?」
「探している、が、日本に来たのは別の理由もある」
「別の理由・・・?」
「率直に聞こう、嘘をついたならすぐにお前の頭に風穴が開くと
思いなさい、叉慧
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