夢の続き
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「いい加減先輩ヅラすんの止めてくんねぇかな」
グレイの顔に怒りが表れる。
「リオン。お前はもうウルの弟子じゃねぇ」
「お前もさ、グレイ。ウルはもうこの世にはいないのだからな」
(え?ウルさんって・・・そっか、命をかけて封じた悪魔って・・・)
ルーはグレイとリオンの方を物陰から見つつ、納得する。
「デリオラを封じる為に命を落としたんだ!ウルの残したものをテメェは壊そうとしてるんだぞ!」
グレイが叫んだ。
リオンは仮面をカポッと外す。
「記憶をすり替えるな・・・」
リオンが呟く。
薄い水色の髪に光の無い目、歳はルーと同じくらいだろう。
(何かあの人・・・雰囲気がティアに似てる。あんまり感情が見えないトコとか・・・あの氷みたいな冷たい目とか・・・)
ルーのリオンに対する第一印象はこれだった。
そしてリオンは驚愕の言葉を口にするのだった。
「ウルはお前が殺したんだ、グレイ」
「え!?」
思わず大きい声が出て、ルーは慌てて口を塞ぐ。
リオンはそれに気づいたようだが、気にも留めない。
「よくおめおめと生きていられたものだな」
一方その頃、グレイに蹴られ転がったナツは頭から落ちていた。
何とか起き上がり、顔から火を噴く。
「グレイ・・・あのやろォ・・・覚えてやがれぇ!」
こんな状況でもグレイへの怒りは忘れない。
「しっかし、火で溶けねぇってのはどうなってんだ!この氷!」
そう。
先ほどから左手に纏った炎を氷に当てているのだが、一向に溶けやしない。
「んな事言ってる場合じゃねぇ!早く村に行かねーとな!くそっ!走りづれぇっ!」
「ウルを殺したのはお前だ。グレイ」
リオンはもう1度言い放った。
「名前を口にするのもおこがましい」
そう言ってカッと目を見開く。
すると氷が飛び出て、グレイに直撃した。
突然の事に防御すら出来なかったグレイは吹っ飛ぶ。
「リ・・・リオン・・・」
「どうした?うしろめたくて手が出せんか?ならば邪魔をしないでほしいな。俺はデリオラを復活させる」
それを聞いたグレイはゆっくりと顔を上げ、リオンを睨む。
「させねぇよ」
「それでいい。久しぶりに手合わせをしよう」
リオンが持っていた仮面を放った。
そして右手を前に出す。
「アイスメイク、大鷲」
「アイスメイク、盾!」
(氷の造形魔法!?・・・でも、なんか違う・・・?)
リオンの右手から氷の鷲が造形され飛び立つ。
それをグレイの氷の盾が防ぐが、鷲は盾をヒュンヒュンと器用に
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