夢の続き
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いが、零帝の口元は笑みを湛えている。
「零帝リオンの知り合いか?」
「おおっ!?」
「早く行け。ここは俺1人で十分だ」
「はっ!」
「おおーん!」
止まっていた足を動かし走り出すシェリー達。
「行かせるかっての!」
「!待ってナツ!この空間は・・・!」
「よせ!ナツ!動くなっ!」
そんな3人を追う為走り出すナツをルーとグレイが止めるが、時すでに遅し。
キラキラと何かが煌めき、途端に冷気がナツを包み込む。
「うおっ」
「何!?」
「ぬあっ!がっ!うああっ!」
その冷気はナツを逃がす気はないようだ。
あっという間にナツの体を覆う。
「ハッピー!ルーシィを頼む!」
「あい!」
「ちょっ・・・」
ハッピーは即座に翼を出し、ルーシィの服を掴んで飛ぶ。
それを零帝は目で追っていた。
「つああっ!」
「!」
ルーシィ達から目線を外させる様にグレイが氷を零帝に向け、それを零帝は盾で封じる。
「くっそォ!動けねぇ!」
「ナツ!今助けるからねっ!」
ピキピキピキ・・・と音を立て、それはナツを包んでいく。
「ハッピー!ナツを見捨てるの!?」
「アイツは空間を冷気の魔法で包んでいた!あのままじっとしてたら、次はオイラ達が氷にされてたよ」
「でも・・・このままじゃナツが・・・」
「全員やられたら、誰が村を守るんだよぉ!」
ハッピーが叫んだ。
その目には涙が浮かんでいる。
ハッピーにとってナツは大事な相棒だ。そのナツを見捨てるなんて普段なら絶対にしない。
本当はナツを助けたいのだ。でも、そんな事をしていたら誰も村を守れない。
「ハッピー・・・ごめん・・・ナツを助けたいのガマンしてたんだね・・・」
だから・・・ナツを見捨てたのだ。
いつもなら見捨てないが、今はそれどころではない事をハッピーは解っているから。
「きっとナツなら大丈夫よ!火竜に氷なんて効くもんですか!」
「あいっ!」
そのまま2人は村へ向かって飛んでいく。
「隙を作って女と猫を逃がしたか・・・まぁいい・・・奴ら如きじゃシェリー達は止められんだろう」
「妖精の尻尾の魔導士を甘く見るんじゃねぇぞコラァ!」
ナツが叫ぶ、が。
「あ」
「どぅおわぁぁぁぁぁっ!」
グレイがナツを覆っている氷を蹴り、そのままナツはゴロゴロゴロ・・・と凄い勢いで坂を下りていく。
ルーはナツを追いかけるかここに残るか迷い、何となく本能で身を顰めた。
「相変わらず無茶をする。仲間じゃないのか?」
「アレはその気になれば氷ごと中身を破壊できる魔法だろ」
「なるほど。それで俺の魔力の届かない所へやった訳か。やれば出来るじゃないか」
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