第一層《はじまりの町》にて
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するアスナ。
しかし、何とか持ち直す。
「で、でも何で隠れてるのかな?」
「さーな。まあ、予想はできるけど」
俺は大きな扉の前に立った。
「俺たちは上の層からきたプレーヤーだ!少し聞きたいことがあるんだが!」
俺の言葉の直後、扉から黒渕のメガネをかけた女性プレーヤー
「《軍》の人じゃ、ないんですか?」
「違いますよ。上の層から来たんです」
「この子の保護者を探していて」
アスナとエリーが微笑みながら言った。
正直、アスナとエリーのあの性格には感謝している。こういうときに相手を不安にさせないという点では俺やキリトでは役不足である。
「ほんとに……軍の徴税隊じゃないんですね……?」
「ああ、というか隠れてた理由はやっぱりそういうことか」
「どういうことシオン?」
「アスナ、キリト。以前俺たちが会った軍の連中を覚えてるよな」
「うん」
「ああ、下層フロアを支配しているとか」
「そう、その軍の一部がここ、《はじまりの町》で資金源の調達とか何とか言ってプレーヤーから金をとってるってわけだ。二千人もいるのにほとんど人を見かけないのは外に出れば軍の徴税隊に捕まり金を取られるからだ。そうですよねサーシャさん?」
「はい・・・。ところで、どうして私の名前を?」
「そういえば、何でわかるのシオン君?」
「おい、アスナ。俺のスキルを忘れたか?《オーダー》を使えば造作もないことだろ?」
「ああ〜。そう言えば」
「あの、《オーダー》というのは?」
「ああ、俺のスキルですよユニークスキルって言えば分かります?」
「はい、やっぱり本物なんですね」
「分かってもらえただけでも良かったですよ。ところで・・・」
俺はサーシャさんの後ろでこちらを見ている数人の子供を見た。上から来たということで人目見てみたかったのだろう。
「こら、あなたたち!中にいなさいって言ったのに!」
「上から来たってことは、本物の剣士なのかよ!?」
甲高い、少年少女の声と共にサーシャさんの後ろから出てきた。
「なんだよ、剣の一本も持ってないじゃん。ねぇあんたたち上から来たんだろ?武器くらい持ってないのかよ?」
「いや、持ってはいるんだがな・・・」
少年少女の声に目を白黒させるキリトとアスナ。その姿に俺はため息をついた。
「しゃーねーな、エリー」
「はいはい、キリト、アスナ。ここは私たちが相手するからサーシャさんと話してきて」
「うん、ありがとうシオン君、エリーちゃん!」
そう言ってアスナはキリトを連れて教会の中に入っていった。
「よし、それじゃあお前ら、ここに広い庭はないか?」
「うん、あるよ。この教
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