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ネギまとガンツと俺
第13話「京都―初見」
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 彼等は旅館を出て、散歩していた。

「……」
「……」

 先程から互いに会話はない。タケルはいつもの通りだし、ネギは最も知られたくない人に知られてしまったことから顔を青ざめさせている。

 ネギにとって、タケルは頼れる教師でもあり、魔法使いでもある。だからこそ、今度のことは知られたくなかったのだ。

 教師である自分が、生徒である宮崎のどかに告白されたなど、タケルにどれほどに軽蔑されるか、もはや口すら利いてもらえないのではないか。そんな思いがネギにはあった。

「……カモからだ」

 唐突に話を切り出された。一瞬、なんのことか理解できなかったが、すぐに把握した。この話をカモから聞いたということだろう。

「そ……そうですか」

 ――カモ君、絶対減給だからね。

 心の中でオコジョへの罰を決めて、再び言葉を待つ。

「ネギ、お前はどうするつもりだ?」

 その言葉に、ビクリと背を震わせ、頭を抱える。

「奥ゆかしいと言われる日本女性に告白された以上、やはりここは英国紳士としてそれなりの責任をとらないと、しかもしかも――」

「……」

 溢れ出る言葉に、尚更混乱してきた。タケルはただ無言で耳を傾けている。

「――……でも、お姉ちゃんに『先生と生徒はそういう関係になっちゃだめよ』って。ああ〜〜、だめだーー、僕は先生失格だ……」

 最後には勝手にいじけだしてしまった。その姿に、タケルは言う。

「そんなことで悩んでたのか」
「そ、そんなことって……」

 その言葉はまるでネギの悩みや宮崎のどかの気持ちがバカにされたように聞こえて、ネギは少しけムッとしてしまう。

「教師だから、とか。生徒だから、とか。姉の言葉とか、自分が英国紳士とか……そんなことは全て忘れて、お前自身はどう思っているんだ。お前自身の気持ちは……どうなんだ?」
「……え?」

 ――僕自身の、気持ち?

 ストンと言葉が胸に落ち、急速に頭が冷えた。

 一台の車が通り過ぎていった。恋人同士だろうか、男性が運転席に、女性が助手席につき、穏やかな顔で微笑んでいる姿が印象的だった。

 ここが山に囲まれているせいか、風が吹けば森がその木々を揺らし、葉をざわつかせ、命の伊吹を耳に届ける。鳥が鳴けば、山全体に木霊させ、耳を済ませていれば聞こえてくるその綺麗な歌声に、心を奪われる。

 まるで、自然体が一番だと、それらが教えてくれているようだった。自然とネギの顔が前を向き、それを認めたタケルは今度こそ柔らかい口調になった。

「それを伝えればいい、それほどに悩むことか?」
「そう、か……そう、ですよね!」

 どこか弾んだ声になっていた。心の中のモヤが一気に晴れたのだろう。

「タケル
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