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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
八十九話:再び修道院へ
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遊ぼうね!」
「うん!おうじさまと、いっしょだね!」

 幼女と小動物の微笑ましいやり取りに和みつつ、礼拝堂に入ります。


 いきなりマリアさんに話を持っていくのも不自然なので、ゲーム通りにまずは他のシスターにご挨拶してみます。

「まあ!ドーラさんにヘンリーさん!少し会わないうちに、見違えましたわね!特にドーラさんは……何と言うか、凛々しくなられて」

 ぽっ……と顔を赤らめつつ、シスターが話を続けてくれます。

「目的のある旅だと聞いたけれど。今日は、どんなご用事?なにか、お困りかしら?」
「はい。実は、南の塔に用がありまして」
「南の、というと。神に仕える乙女にしか入り口を開くことができないという、あの塔ですね。……それは、困りましたね。魔物が出る中を、私たちのような普通の女の足で、あそこまで行くのは……」
「そうですよね……。馬車がありますし、魔物からは当然私たちがお守りしますが。それでも、楽な道のりではありませんからね……」
「……ドーラさんと、ヘンリーさんに……守られて……」

 私の顔をじっと見詰め、考え込むシスター。
 やがてその顔がまたもや、ぽっ……と赤らみ。

「……あの」
「私に行かせてください!!」

 シスターが何事か言いかけたところで、礼拝堂に駆け込んできたマリアさんが大声で呼び掛けてきました。

 随分と元気な登場ですが、相変わらずの美女っぷりですね!

 普通に嬉しくなって、笑顔で迎えます。

「マリアさん。お久しぶりです。お元気そうですね」
「ええ。皆さん、とても良くしてくださいますので。ドーラさんとヘンリーさんも、お元気そうで何よりですわ。おふたりにまたお会いしたいという私の願いを、神様が聞き届けてくださったのですね」

 マリアさんも嬉しそうに、頬を赤らめて微笑みます。
 遮られる形になってしまったシスターのことが少々気になりますが、見たところ、再び口を開くつもりは無いようなので。

「一緒に来て頂けるなら、助かりますが。いいのですか?」
「はい。お二人には、助けて頂くばかりでしたから。今度は私が、お力になる番です。それに洗礼を受け、神に仕える身となったとは言え、それが形ばかりのことであるのか、真実神に認めて頂けたのか。私は、自分を試したいのです。他の皆さんをお連れになるほど、確実では無いかもしれませんが。どうか、お願いです。私を共にお連れください」

 決意を込めて、申し出るマリアさん。

 答えはもう決まってますが、一応ヘンリーに視線をやり、頷きを返されたのを受けてから答えます。

「こちらこそ、宜しくお願いします。私たちが過去に何をしたと言っても、それで貴女に命を懸けて頂くのが当然ということにはなりません。か弱い女性の身で、危険
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