第38話 修学旅行−1日目− その3
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に産まれて、東洋一の魔力を持っている近衛の言わば義務と権利なんだよ。それを今の長は………」
「詠春様がどうだというんだ」
「はっきり言って近衛の件についてはひどすぎる。魔法に関わらせないと言って、対立姿勢を取っている東の魔法の中心都市に送る。しかも、近衛の魔力の封印や次期長候補から外せば良いものをそれもしない。しないなら護衛や従者をつければいいものをそれもしない。中学に上がりやっと送ったと思えば、幼なじみで気心は知れているが訳ありの近くで護衛もしないなんちゃって護衛。しかも秘匿意識が薄い見習い魔法使いが来たらそれと同居させようとして、それに対して抗議もしない。あとは祖父としての立場を利用して見合いを強行するなんてこともあったよなぁ」
「な、なんちゃって護衛………」
ツボにはまったのか肩を振るわせ笑いを抑える神楽坂。
「まあ、だらだら話してしまったがこれが関西呪術協会傘下の中部魔術協会の魔術師としての見解だ。だから魔術師としては一切今回の件には関わらん。なので、ネギに関しては一切関わらないからな。だがまぁ、麻帆良の魔法先生として、魔法に関わることから一般の生徒を助けよう。もちろん近衛も含めてな。(もっとも従者としての木乃香はマスターとして必ず守るがな)」
「うーん。難しいことはわかんないけど、暁も木乃香を助けてくれると言うことで良いのよね」
「あぁ。一般の生徒である限りはな。ちなみに神楽坂は一般の生徒には入ってないからな、勘違いするなよ」
「どういうことよ!」
「神楽坂はネギの従者なんだろ。なら一般の生徒じゃないし、そもそもなんかあったらマスターであるネギにどうにかしてもらえ。それが嫌なら従者契約を破棄しろ。まだ間に合うかも知れん(ぶっちゃけ、フェイトと遭遇するまでがリミットか)」
「ええっ。でもネギをほっとけないし………。ねぇ、どうしてもだめなの?」
「ダメだな。あきらめろ」
「そう。まぁいいわ。こっちはこっちでどうにかするから、行こう、刹那さん」
そう言って桜咲の手を取り引っ張って行く神楽坂。
☆ ★ ☆
さて、神楽坂達との会話も済んで、3−Aの生徒達も眠り静かな1日目の夜。交代で行う巡回も終わり、あてがわれた部屋で休んでいるとにわかに一部が騒がしくなる。
廊下に蒔いたサーチャーで確認すると木乃香のいる5班の部屋で神楽坂と桜咲が騒いでいるようだ。
と思っていたら、神楽坂と桜咲が慌てて出て来て、旅館から走り出て行く。
どうやら、木乃香が攫われたらしい。
「そこんとこどうなん?」
「そやなぁ。なんか眼鏡をかけた仲居さんがお札さんをウチにつけて、眠ったウチを攫ったみたいや」
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