暁 〜小説投稿サイト〜
緋弾のアリアGS  Genius Scientist
イ・ウー編
武偵殺し
2弾 VS.セグウェイ
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ならないと柔らかくならないものかと思ってたが、違ったみたいだ。「貧乳はステータス」って言ってた奴らの気持ちは今ならよく分かる。

 緊急時にもかかわらず、どこか冷静にそんなことを考えてしまってから、俺は決めた。

 こんな小さくて柔らくて可愛い女の子が戦っているんだ。俺が傍観(ぼうかん)しているわけにはいかないだろ。それに、さっき助けてもらった恩もあることだしな。

 ズガガガッ! ガキンッ!

 弾切(たまぎ)れの音を派手に上げたアリアが、身をかがめて拳銃(けんじゅう)に弾倉を挿し替える。

「――――やったか」

「射程圏外に追い払っただけよ。ヤツら、並木の向こうに隠れたけど……きっとすぐまた出てくるわ」

「OK。それで十分だ」

「……は?」

 いきなり変なことを言いだした俺に、アリアが(まゆ)を寄せる。

 一方、俺は今からやる行為が本当に必要かどうかを考えていた。

 が、逡巡(しゅんじゅん)は、ほんの一瞬で。

(ええい。ここまできたらヤケクソだ。やってやる!)

 俺はアリアの細い(あし)と、すっぽり腕に収まってしまう小柄な背中に手を回し、すっくと立ち上がった。

「きゃっ!?」

「しっかり、つかまって、ろよ!」

 いきなりお姫様抱っこされたアリアが、ぼんっ。

 ネコっぽい犬歯(けんし)を驚きに開いて、真っ赤になった。

 俺はアリアを抱いたまま跳び箱の(ふち)に足をかけ、バッ、と倉庫の端まで跳ぶ。

 そして、積み上げられたマットの上に……ちょこん。

 アリアを、お人形さんみたいに座らせてやった。

「な、なな、なに……!?」

「お前はそこで座ってな。後は俺が引き受ける」

 久しぶりの戦闘。腕が(にぶ)ってなきゃいいんだが。

「あ……アンタ……どうしたのよ!? おかしくなっちゃったの!?」

 慌てまくったアニメ声に、かぶせるようにして――――



  ズガガガガガガンッ!



 再び、UZIが体育倉庫に銃弾を浴びせてきた。

 だが壁は防弾壁だし、ここはヤツらから見て死角になっている。撃つだけ(たま)の無駄だ。

 俺は軽くため息を吐きながら……ヤツらの射撃線が交錯(こうさく)する、ドアの方へと歩いていった。

「あ、危ない! 撃たれるわ!」

「安心しろ。俺は撃たれないから」

「だ、だ、だから! さっきからなにヘンなこと言ってんのよ! 何をするの!」

 俺は半分だけ振り返って、赤面しまくりのアリアに手を振ると――――

「オモチャを解体(バラ)して遊んでくる」

 青と銀色に着色された拳銃を抜いて、ドアの外へと身を(さら)した。

 グラウンドに並んだ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ