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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
八十八話:母の愛
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いのですけど」
顔が見えない状態でお話しするのも失礼かと思い、ヘンリーの肩越しに顔を出そうとしますが。
それもまた阻まれて、結局デールくんは見えない状態で問いかけます。
「そ、そうですね。先に様子を見て頂いたほうが、対処もしやすいでしょう。それなら、この書類を。私の使いだと言って、母上に届けて頂けますか?」
「わかった。行くぞ、ドーラ」
デールくんが、私に向けて差し出そうかどうしようかと迷いながら手にした書類をさっさとヘンリーが奪い取り、私の肩を抱いて歩き出します。
いやいや、男装中なんですけど私。
王様の使いの男が男の肩を抱いて歩くとかおかしいだろう、どう考えても。
「……ヘンリー」
「廊下に出たら離す」
「……わかった」
どうせ離すならそもそもやらなくていいだろうと言いたいが、デールくんの前で騒ぎ立てるのも何なので。
騒ぐ間に歩いたほうが早そうなので、そのまま黙って歩きます。
後ろでコドランがピエールに愚痴ってます。
「なーなー。なんでおいらはダメで、ヘンリーはいいのー?おかしくねー?」
「あれとて、容認したわけでは無いのでござるが。やむを得ぬ場合というものもあり申す」
「ちぇー。ま、いいや。あとで遊んでもらうから」
それなりに馴染んでるようです。
済まないねえ、ピエール。
あとで遊ぼうね、コドラン。
そしてスラリンの動じないことと言ったら。
実は一番、大物かもしれない。
玉座の間を出たところでヘンリーが名残惜しげに手を離し、廊下で待機していた衛兵さんに挨拶して、太后様の執務室に向かいます。
近付くにつれ、濃くなっていく邪悪な気配。
うん、駄々漏れですね。
……この雰囲気の中で十年近く、太后様は一人で頑張ってるのか。
執務室の前に立つ衛兵さんは人間で、見慣れぬ者(ていうか私たち)の姿に一瞬警戒を高めますが。
「ああ、陛下の使いか。今日はモンスター使いか。確かに、物珍しいな。よし、通れ」
割とよくあることらしく、用件を伝えたらあっさり通されました。
執務室の中では、太后様をはじめとして忙しく立ち働く人間たちに、偉そうにふんぞり返る魔物たち(人間に擬態)。
……うん、わかりやすい。
引き離すも何も最初から分かれてるから、正体を暴いたあとに庇うのもやりやすそうだ。
厳しい表情で書類に向かい、指示を飛ばしていた太后様が顔を上げます。
「なんじゃ、お主ら。陛下の使いかえ?……モンスター使いか。珍しいの」
太后様の言葉に、他の人間たちも仕事の手を止めて私たちに注目します。
「……よし。いい折りじゃ、少し休むとしよう。
妾
(
わらわ
)
はこの者らと、話がしたいゆえ
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