第五話
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
後半は槍たちに・・・かけた・・・」
「その時点で、決まっていたのだな・・・だが、この程度の拘束、我を捕らえるにはまだ足りぬ!」
ゼウスは全身に力を込め、拘束を破壊しようとする。
でも・・・こうなることも、想定済みだ。俺は両腕を左右に広げ、両の掌を開く。
すると、そこに二本の槍が投函の術で送られてくる。
「貴様・・・まだ武器を!?」
「俺が持ってたんじゃねえよ。俺の家族が、勘で送ってくれたんだ!」
そして、左手に持つ槍――――呪詛が込め切れていないブリューナク――――と右手に持つ槍――――呪詛が込め切れていないゲイ・ボルグ――――を構え、ゼウスの両の掌向けて、全力で投げる。
「神話に記されし槍よ!神を貫き、捕らえよ!」
呪詛が込め切れていなくても、神話に記されし槍だ。
しっかりとゼウスの掌に刺さり、十字架に固定した。
「が・・・おのれ・・・我を傷つけるとは・・・!」
ゼウスは目にわかって怒りを表し、俺を睨んでくる。
「だが!我はまだ死なん!この程度、まだなんともないわぁ!!」
まあ、まだ駄目だよな・・・そう、まだこれだけでは。
でも、この場にはもう一本、聖遺物の槍が、神を殺す力を持つ槍がある。
「武双!受け取って!」
そう、まだ・・・アテがいた祭壇にあった、ロンギヌスがある。
アテが投げてきたそれをつかむと、先ほど投げた二槍とは比べ物にならないほど、禍々しさが感じられた。
呪詛を、十分すぎるほどに込めてある。
「狂気の女神が込めた呪詛!それで十分ですよね!?」
「ああ。これで・・・十分すぎるほどに十分だ!」
俺はアテから受け取った槍を構え、ゼウスのほうを向く。
これが、俺が立てた作戦。家族に頼りっきりな、情けない作戦の全貌だ。
「さあゼウス。これでもまだ、死なないといえるか?」
「ハハ、ハハハハハハ!よい、よいぞ戦士よ!もう足掻かん!我に敗北を与えてみよ!」
ゼウスは大きく笑い、俺にそう言って来た。
さて・・・最後にもう一踏ん張り、行きますか!
「ロンギヌスの聖槍よ!神を抉り、その命を奪わん!」
そして、俺が投げたロンギヌスがゼウスを貫き、その命を奪うのと同時に、俺は倒れた。
[8]前話 [9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ