第五話
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に向けるでない!」
ゼウスはそれらが自分に当たらないよう、呪力を勢いよく放出して壁を作り、一瞬の隙が出来る。
その一瞬に、俺はもう一本の槍を投げ、さらに二本の槍を召喚し、先端に呪力をまとわせて投げる。
「これで少しくらい・・・ってのは期待しすぎか?」
「聞くまでもなかろう。我は神々の王であるぞ」
予想通り、そこには無傷のゼウスと、その周りに飛び散った槍の破片が有った。
多分、この程度の槍じゃ一切傷つけれないとかなんだろうな・・・でも、これといった策があるわけでもないのでこのまま続けるとしよう。
「して、それで終わりか人の子よ?ならばとく去れ。今なら見逃してやろう」
「そう言うわけにもいかないんだよな、これが。まだ続けるよ」
再び二本の槍を召喚し、助走なしでゼウスの真上まで跳び、両手の槍を放つ。
人相手ならこのまま相手の出方を見るのだが、神相手にそんなことをしたら死ぬ。
というわけでゼウスの後ろに着地すると、そのまま振り向きざまに、ゼウスが槍に呪力を当てて砕いているところに、召喚したばかりの槍を放ち、さらにはその周りを走りながら槍を投げまくる。
もう、何の考えもなしに投げに投げまくる。
「これで・・・百本目!」
そして、百本目を投げ、それが砕かれるのを確認すると蔓の防壁の前に戻る。
「いろんな術を交えてだったんだけど・・・なんで一歩も動かずに全部潰すのでしょうか、ね!」
再び二本の槍を召喚し、ゼウスに向かって走る。
投げて駄目なら、いっそ直接バトって見ましょう。そんな半分投げやりな考えからだ。
「確かに、貴様の技量はたいしたものだ。我以外の神であれば、傷をつけることも、神殺しとなることも可能であっただろう。だが!」
俺はゼウスに向けて右手の槍を逆袈裟に振るい、それを避けられたところでゼウスに向けて軽く跳びながら、逆袈裟の勢いを殺さずにいた右手の槍の石突きで下から殴るようにする。
それは避けられなかったが、代わりに砕かれたところで左手の槍を振るい破片を飛ばすが、ゼウスはそれを何もせずに弾き飛ばす。
これだけのことを、ゼウスは俺を賞賛しながら行うのだ。勝てる気は一切しない。
「我は神々の王!人の子に傷つけられるわけにはいかぬ!」
ゼウスはそう言って体から雷を放ち、俺を遠ざける。
「我は天空の神である!神々、人類の父である!我は雷を使い、我が子に死を与えん!」
ゼウスが言霊を唱え終わった瞬間、本能的に右に跳んだ俺の脇腹をでっかい雷が抉った。
もう痛すぎて悲鳴すら上がらない。
「ああクソ・・・攻撃を喰らったら負けだって分かってたのに・・・」
「今のを受けて、まだ立ち上がるか、人の子よ・・・中々に・・
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