暁 〜小説投稿サイト〜
Element Magic Trinity
デリオラと月の雫
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けど・・・」
「オイラも」
「知らないの?えっと・・・グロリア=K=サラン・フォルジャフーって人の歌」
「長い名前ね・・・」

そんな会話をしている間にも、リラはハープを奏で始めた。

「♪生まれる言葉・・・消えゆく言葉・・・あなたの中に〜生き続ける言葉〜立ち止まりそうな時〜勇気へと変わる〜さぁ歩き出そう・・・あの時よりあなたは強くなっているから・・・もう迷わないで・・・あの時の言葉を・・・信じて・・・」

リラの歌を聴いていたルーはふとグレイの方を見て・・・空のカレーパンの袋を落とした。

「グレイ・・・?」
「あ?何だよ」
「どうして、泣いてるの?」

そう。
リラの歌を聴くにつれ、グレイが静かに涙を流していたのだ。

「確かにリラは人の心情を読む歌が得意だけど・・・」
「グレイが泣いた」
「泣いてねぇよ!」

誤魔化す様にグレイが怒鳴る。

「もっと明るい歌にしてよ、リラ」
「え〜!?だったらそう言ってぇ」
「つーか、よく考えたら誰か来たらどーすんだよ。黙ってろ」







それから数時間。
仮眠などで時間を潰していると、ゴゴゴゴゴ・・・と地鳴りのような音が響いた。

「何の音?」
「夜か!」

目を擦るルーシィとがばっと勢いよく起き上がるナツ。

「あっ!天井が・・・!」

ルーが天井を指さす。
すると、徐々に天井が開いてきた。
そこから紫の光が差し込む。

「開いた!」
「紫の光・・・月の光か!?」
「何だこれ!どうなってんだーっ!」

そして強い光が辺りを包み、その光は太い柱の様になり、デリオラに当たる。

「月の光がデリオラに当たってる!」
「絶対偶然じゃないよ!」
「行くぞ!光の元を探すんだ!」
「オウ!」

グレイを先頭に走り、次々に階段を上る。
すると、先ほどナツが地面を壊した場所まで辿り着いた。

「この遺跡の真ん中には穴が開いてたのか!」
「もっと上だ!」

そしてさらに上に行き、遂に外に出てきた。

「何だアレ」
「しっ」

そこには覆面をした大勢の人が両手を広げ、月の光を囲んでいた。

「クーペラ〜・・・クーラカ〜・・・ジエラム・・・セム・・・デイオルーナ・・・クーペラ〜・・・クーラカ〜・・・」

奇妙な呪文を唱えながら。

「月!?本当に月の光を集めてんのか、こいつ等!」
「それをデリオラに当てて・・・!?どうする気!?」
「べリア語の呪文・・・月の雫(ムーンドリップ)ね」

突然そう呟いたのは、先ほどの星霊リラだった。

「アンタ・・・まだいたの?」
「そっか、そういう事なのね・・・」

何かを納得したリラは、ゆっくりと口を開く。

「こいつ等は|月
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