第四十六話 希望
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せん」
「それに、聞こえたところであの娘は聞き入れないでしょうね」
クリムの言葉に、フィリーネが補足する。
「じゃあ誰かあいつをふん縛って連行すれば「それは無理なの」、て何でよ!?」
アリサの話にアリシアが割り込む。
「お姉ちゃんはクロノさんたちみたいなアースラ最強戦力の四人がかりでも捕まらなかったの、それに今は闇の書がいるからそんな暇ないよ」
「あ!」
そう話しているうちに、闇の書と遼の戦いが始まる。
「…………まずいわね」
遼の身体データを見ていたフィリーネがつぶやく。
「どうしたの?」
「侵食スピードが跳ね上がったわ、このまま戦い続ければ約二十五分で100%に到達するわね」
「そんな……、あと少しだったのに……」
遼の侵食を止める治療プログラムは後丸一日時間をかければ完成するところまできていた。
「遼ちゃん……」
すずかは彼女からもらったネックレスを握り締める。
それを見ていたアリシアが尋ねる。
「すずかお姉ちゃん、今手に持ってるのって、もしかしてエア?」
「え、エア?」
すずかは手を開き、皆にそれを見せる。
「やっぱり、エアだ、どうしてお姉ちゃんがこれを持ってるの?」
「それはね、手紙と一緒に置いてあったのよ、すずかへのクリスマスプレゼントだってさ!」
自分にはなかったことを不満に思っているためか、最後あたりは少し怒りながら話すアリサ。
「そう、そういうことですか……」
彼女たちはエアを遼が持っているものだと思い込んでいた。
「え、何? どういうこと?」
遼組三人が納得するのに対してエイミーはもちろん、すずかやアリサは話についていけなかった。
「遼はおそらく、すずかにエアを使いこなせるほどの資質を見出したのでしょう、だからそれを残していったのでしょうが、……相変わらず無茶なことをします」
エアは一歩間違えれば莫大な被害を与えることができる危険なデバイス。
それをすずかに託したのは遼がすずかを信頼している証だった。
「でも、これがあれば話は変わってくるよ、けど……」
ちらりとアリシアがすずかを見る。
「少し、いや、かなり危険なことをすずかお姉ちゃんにしてもらうことになるけど、「うん!」、早いよ! まだ全部言ってないよ!」
「いいから早く!!」
side ALL in 海鳴市
『みんな、生きてる!?』
「ああ、なんとかな」
刃が低くそう返す。
とある建物の影、彼らは闇の書から身を隠していた。
『OK、じゃあ、これから作戦を説明するけど、……大前提として遼お姉ちゃんのこ
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