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とある星の力を使いし者
第93話
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「フレンダの意見に超賛成です。」

敵意剥き出しにするフレンダと絹旗。
それらを見た女性はふふふ、と小さく笑った。

「それじゃあ、すぐに食べてあげますよ。」

触手の身体から出ている触手が一斉に麻生達に向かって襲い掛かる。
麦野はポケットから一枚のカードを取り出す。
それには三角形のパネルが組み合わさったカードの形状をしている。
そのカードに「原子崩し(メルトダウナー)」の電子線を当てる。
すると、パネルが分散して光線が拡散される。
原子崩し(メルトダウナー)」は性質上、連射出来ず、面制圧や飽和攻撃を苦手だ。
だが、それを克服したのが先程投げたカード、「拡散支援半導体(シリコンバーン)」だ。
拡散された光線は接近してくる触手を次々と撃ち落していく。
例え、撃ち落したとしてもすぐに再生してしまう。
それでも少しの時間稼ぎにはなる。
出来た時間に麻生は刀に星の力を集める。
すると、刀身が蒼い炎に包まれ、それを一気に振り下ろす。
蒼い炎に呑まれた触手は一瞬で跡形もなく消えてしまう。

(やはり、こいつらの弱点は星の力。)

ラファルが襲撃に来た時、スターヴァンパイヤを消滅させたのはこの星の力だった。
麻生はその事を思い出し、もしかしてと思い星の力を使ったのだが、麻生の考えは当たっていたようだ。
魔術や超能力などに対して、あの触手はいくらかの耐性は持ってあまり有効ではなかった。
だが、星の力を受けた時は耐性を持っているようには見えなかった。
刀に星の力を込め、本体に向かって走り出す。
それに迎撃するように触手も何本も襲い掛かってくる。
麻生はそれを紙一重でかわしていく。
その時、女性の声が聞こえた。

「かわしていいのですか?
 後ろの雌達、食べてしまいますよ?」

「ちっ!」

舌打ちをして後ろへ戻ろうと、後ろを見た時だった。
触手は麦野達の所には向かっていなかった。
次の瞬間、右肩と腹部の方に強烈な痛みが走った。
麻生は自分の身体を見下ろすと、先端の尖った触手が右肩と腹部の二か所を貫いていた。

「ふふふ、まさかこんな初歩的な罠に引っ掛かるとは思いませんでしたよ。」

とても愉快な声をあげる女性。
麻生の口から血が流れる。
麻生の身体を貫いている触手は麻生の身体を持ち上げると、そのまま本体の身体に近づける。
大きな目玉が麻生の顔をじっくりと見つめる。

「おいしそうですね。
 星の守護者を食べたらどうなるでしょうか?」

「む、麦野!
 あれ、何とかならない訳!?」

「距離が遠すぎる。
 それに麻生を貫いている変な触手は麻生の身体と重なっているから狙えない。」

「さて、星の守護者を頂くとしましょう。」

巨大な目玉が半分に割れる
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