暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアートオンライン 無邪気な暗殺者──Innocent Assassin──
ALO
〜妖精郷と魔法の歌劇〜
地底世界ヨツンヘイム
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込んでいたキリトが顔を出し、何かを喚こうとしたその口を全力で押さえながら、リーファは悟った。悟ってしまった。
自分がALOにダイブして初めて、広大無辺の地下世界、最難度フィールドたる《ヨツンヘイム》にやって来てしまったのだということを。
とりあえず、五階建てのビルほどもある多脚型の邪神モンスターを屠ってくれたクーのペルシャ絨毯のような背の上に非難し、移動をしながら善後策を練る事にした。
しかし飛行不能なこの場所ではお手軽な脱出方法などあるはずもなく、もう一時間近くこうして一定のリズムで揺すられているわけだ。
「ええと………脱出以前に、俺ってこのヨツンヘイムっつーフィールドの知識ゼロなんだよな………」
ようやく眠気を追い払ったらしきキリトが、鋭さの戻った瞳を雪原の彼方の暗闇に向けながら言う。
「確かここに来る前、シルフの領主さんが言ってたよな。俺の手持ちコイン渡した時、『この金額を稼ごうと思ったら、ヨツンヘイムで邪神を狩らないと』とかなんとか……」
「あー、うん。言ってたね」
そんなことも。
「いや、だからさ。領主さんがああ言ってたってことは、このフィールドで狩りをしてるプレイヤーもいるってことだよな?」
「いるにはいる………みたいね」
「じゃあ、さっきのデカミミズみたいなトラップ的なルートじゃなくて、ちゃんと双方向で移送できる正規のルートも存在するわけだ」
そこでようやくキリトの言わんとするところを察し、リーファは少しだけ眼を見開く。それににやりと笑みを返し、黒衣のスプリガンは己の膝の上で寝息を立てている小妖精を突っついて起こした。
しばらく寝ぼけ眼で周囲を不思議そうに見回していたユイだが、幸いなことにすぐに立ち直ってくれ、ナビゲーションピクシーならぬプライベートピクシーの博識っぷりを披露してくれた。
「あるにはあるみたいです。ええと……、央都アルンの東西南北に一つずつ大型ダンジョンが配置されていて、そこの最深部にヨツンヘイムに繋がる階段があるようです。場所は────」
言いながら、彼女は簡易マップを呼び出し、二人でユイ用にちっこくなっているそれを覗き込む。
ほぼ円形をしたヨツンヘイムの平面図が表示されるが、自分達は全くの未踏破と言っていいため、最初に落っこちた場所から現在地までの道のり周辺以外の全てが灰色に塗り潰されている。
そののっぺりとしたマップの上を、小さな指が上下左右を順番につつく。
「こことここ、ここ、ここのあたりのはずです。今私達がいる現在地が中央から少しだけ南西の方向に行ったところなので、最も近い正規ルートは西か南のルートですね。ただ────」
少しだけ小妖精は表情を困ったようなものに変え
「ルートには全て、そこを守護する強
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