第90話
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的に動かし、放たれた速度のまま対象を貫く特殊な電子線を高速で叩きつけることで、絶大な破壊力を生み出す。
四方八方へ同時に放つこともでき、それら一つ一つが金属すら紙のように容易く貫き溶解させる。
なので、鉄の扉など簡単に破壊する事が出来る。
四人が中に入った瞬間だった。
ガチャン!、と三〇ほどのマシンガンの銃口が一斉に麦野達の方に向けられる。
「やぁ、暗部の諸君。
初めまして、私は八雲静流という者だ。」
その三〇の拳銃を構えた中で唯一銃を構えず、警備員のような対能力者用防具服に身を固めた男が立っていた。
年齢は二五歳程度で、髪は黒髪の短髪だ。
「その口調に、この歓迎。
私達が此処に来ることは知っていたみたいね。」
「ああ、優秀なハッキング能力を持った研究者が居てね。
彼から暗部の情報はほとんど筒抜けだったよ。」
八雲は余裕の態度を崩さない。
おそらく、勝てると思っているのだろう。
麦野の方もこの程度で勝ったと思っている八雲の思考に思わず笑みを浮かべる。
「たかが、マシンガン程度の拳銃を向けて勝てると思っているの?」
「無論、そうは思わない。
君達の能力を調べさせてもらったが、この程度では足止めが精々限界だろうな。
だからこそ、対策は既に考えてあるのだよ。」
その瞬間だった。
麦野達全員に強烈な頭痛を感じたのは。
あまりの頭痛の痛みに片膝を折り、右手でこめかみを押える麦野。
後ろの方では同じように頭を手で押えている絹旗やフレンダ、滝壺に関してはうつ伏せに倒れている。
拳銃を構えている男達の後ろには登山用の様なリュックサックを背負った男達が一〇人ほど立っていた。
「AIMジャマーという装置でね。
簡単に説明すると、君達の身体から流れるAIM拡散力場に干渉して乱し、混乱させる装置だそうだ。
後ろに倒れている黒髪の女の子の能力は「能力追跡」だったかな?
だとすると、君達より影響がずっと大きいかもしれないな。」
麦野達が膝を折り、苦しんでいる所を見て嬉しそうな笑みを浮かべる。
滝壺の能力である「能力追跡」は能力者から流れるAIM拡散力場を記憶して、追跡する能力だ。
記憶すれば、たとえ太陽系の外に出ても追い続け検索・補足出来る。
その為か能力を発動しなくても他のAIM拡散力場を感じているらしく、AIMジャマーは彼女にとって天敵の一つだろう。
「調子こいてんじゃねぇよ!!」
麦野は激しい頭痛を覚えながらも、そのまま走って八雲の所に向かう。
そのまま右手で拳を作り、八雲に殴りかかる。
他の男達は引き金を引きかけるが、八雲がそれを止める。
八雲は麦野の拳をかわすと、右の肘で麦野の
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