第90話
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でもその施設が二つあるらしくて自分達の組織では対応するのに時間がかかるって言ってたわ。
まぁ、相手は何が目的かは分からないけどロクな事を考えてなさそうだし早めに決着をつけたいんじゃない。」
「確かに今は大覇星祭中です。
何か問題が起きれば父兄の人達に超不満を与えてしまいますからね。」
「そういうこと。
それでどうするの?
まぁ、今回は拒否権はないみたいだけど。」
「ギャラも良さそうだし、受けるわ。
みんなも異論はないわよね?」
麦野は他の三人の顔を見回す。
誰も首を横に振る者はおらず、それを見た麦野は小さく笑った。
「それじゃあ行きますか。
「外」から来たクソ野郎どもに後悔させてやらないとね。
この学園都市の闇を甘く見た事を。」
施設の場所を聞いた麦野は近くまで車を走らせる。
元々、麦野達がいる所は父兄や一般生徒は寄り付かない所なので目立つことなく目的地まで移動する事が出来た。
キャンピングカーから降りようとした時、テレビからさっきの女性の声が聞こえた。
「そうそう、一つ言い忘れてたわ。」
キャンピングカーを降りようとする麦野の足が止まる。
「何でも学園都市の生徒の一部が行方不明らしいのよ。
さっきの連中の事もあってか調べてみると寮には居らず、行方不明。
おそらく、「外」の連中が拉致した可能性が高いからその生徒達が幽閉されている所をちゃんと吐かせてね。」
それだけ言って通話が切れる。
麦野はただ殺すだけだは駄目な依頼になった事に少し苛立つ。
その事を三人に話すと、面倒くさそうな顔をする。
「別に気にしなくても良いでしょ。」
「駄目よ、そうじゃなきゃギャラが無くなる可能性があるわ。」
「首謀者でも捕まえて超尋問すれば分かるでしょう。」
「絹旗の言うとおり。
それじゃあ、さっさと終わらせるわよ。」
四人は目の前にある施設に向かって歩き出す。
おそらく研究施設だったのだろうが今はその面影はない。
ボロボロで廃工場にも見えなくないくらいだ。
中に入る扉があるが、麦野の能力でレーザーのような光線を出して破壊する。
麦野の「原子崩し」は本来「粒子」又は「波形」のどちらかの性質を状況に応じて示す電子を、その二つの中間である『曖昧なまま』の状態に固定し、強制的に操ることができる。
操った電子を白く輝く光線として放出し、絶大なる破壊を撒き散らす。
正式な分類では粒機波形高速砲と呼ばれる。
「曖昧なまま固定された電子」は「粒子」にも「波形」にもなれないため、外部からの反応で動くことが無い「留まる」性質を持つようになる。
この「留まる」性質により擬似的な「壁」となった「曖昧なまま固定された電子」を強制
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