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IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第161話】
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 言うや、駆け足でセシリアが居る集団に合流した美冬。

 俺はくるりと回って一夏の元へと向かった。



「よぅ、少しは乱入したこと反省してるか、一夏?」

「……ヒルト。――何の用だよ?」

「反省してるかの確認だ。まあ俺に言われた事を気にしてるならそれは事実として受け入れないといけないがな」


 言うと、思い出したかのように悔しい表情を見せた一夏。


「……俺には【誰も守れない】――でも俺は、弱いつもりはねぇよ。白式だって第二形態移行したんだ。訓練だって毎日――」

「その訓練だが、自主的かい?それとも、篠ノ之や鈴音に誘われたからやってるだけか?」


「それって関係あるのか?箒や鈴に誘われて訓練するのも努力の一つだろ?」


 そう言いながらスポーツドリンクを飲み、作業を続けていく一夏。


「……努力の在り方何て人各々だ。お前がそれを自分の努力だというなら何も言うことはない。……ただ」

「ただ……何だ?」

「そうやって【人に連れられてやる努力】はただ慣性的にやるみたいなもんだろ?……言うなれば、【人にやらされてる努力】って奴だな」

「……それの何処が悪いんだよ?」

「……悪いとは言ってないし、価値観を押し付けるつもりも無いが他人に強いられた努力じゃ、本当の自身の糧にはならないぞ?……心構えだけでもいいから自主的に訓練や努力する方に気持ちを向けてみればいいさ。……そうすれば、誰だって守れる力を得られるさ」


「…………」


 そう告げると、黙って何かを考え始めた一夏。


「……まあわからなくても、後々わかるさ。……今一反省してるかわからんが、もう今日みたいな乱入は止めてくれよ?次、そんな事したら美冬が黙ってないからな」


 多分、美冬だけじゃなく他の皆も黙って無いだろうなと思うと少し苦笑した。


「……ヒルト。……悪い、自分勝手な思いで乱入して」

「ん?……まあ悪いと思ってるならまだお前も人としての成長の余地があるさ。……偉そうに言える立場じゃないがな、ははっ」


 そんな笑い声が辺りに響くと、一夏も同じように笑みを溢した。


「……ヒルト、次の模擬戦からはちゃんと手順を践んでからやるからな。今度は負けねぇ」

「……上等だ。俺も負けず嫌いだからな、熨斗つけて倍返ししてやるよ。ワハハハッ――先に戻ってるからな、一夏?」

「おぅ。じゃあまたバスでな」

「……一夏。お前だけは少なくとも篠ノ之の味方になってやれよ?……俺も気にはするがな」

「え?何だって?もう一回言ってくれないか?」

「二回も言うかよバーカ。……お前の誕生日にあげるの、補聴器確定だな。ハハッ」


 それだけを言い、俺
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