暁 〜小説投稿サイト〜
IS【インフィニット・ストラトス】《運命が変わった日》
【第161話】
[1/3]

[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話
「この馬鹿者が。……有坂が篠ノ之をIS強制解除まで追い込み、尚且つ、生身の篠ノ之に危害を加えようとしていたのならば模擬戦の介入も【ルールブック】や【学園特記事項】にも書いてある通りに第三者の介入、または乱入を良しと記載されているが――」

「…………」


 ビーチへと戻ったその瞬間から織斑先生の説教を受ける一夏。

 流石に今回の介入を擁護するものは居なく、織斑先生の弟だから免除されるという訳もなく、怒濤の説教を受けている。

 現在進行形なのは、今も怒られているからだ。

 ……まあ、俺に落ち度は全く無いからな、模擬戦中の煽る会話とかなどはISの大会でもよくあるとのこと……心理戦とかだろう。
 そんな光景を眺めながら俺は手に持つスポーツドリンクを飲み干す。


「……流石に今回は織斑君の事、誰も擁護しないね。お兄ちゃん?」

「ん?……そりゃそうだ。……俺が篠ノ之の身体を傷つけたり、PTSDになるほど精神的に追い詰めたりしたならいざ知らず、どこをどう照らし合わせても非が無いからな、俺」



 そう隣にやって来た美冬に伝えると、未だに怒られている一夏へと視線を移した。

 流石のあいつも、自分のしたことの問題に気付くだろう。

気付かなかったら馬鹿確定、気付いても反省しなかったらすげぇ馬鹿確定だがな、これが。

 辺り一帯のビーチを見渡すと、大方片付いたようにも見えたが見えない部分に機材があったり、ラファール・リヴァイヴ用の試験パッケージが転がっていたりした。


「――ともかく、帰ったら今日中に反省文の提出だ。後、残り少ないがビーチにあるIS用機材をお前一人で片付けろ。いいな?」

「……わかりました」

「……では、残った機材の撤収作業は織斑一夏一人で行う。他は旅館に自分の荷物を取った後、クラス別のバスに乗り込んで待機しろ。昼食は途中のサービスエリアでとるからそのつもりで――では、解散!」


 高々と辺り一帯に鳴り響く織斑先生の手を叩く音。

 それを合図に一年生は皆が各々にさっきの模擬戦の話をしながら一旦旅館へと戻っていく。



「さて、俺は戻る前にあの馬鹿と会話でもするかね」

「……お兄ちゃん、喧嘩しちゃダメだよ?」

「しないって。殴っても殴られても痛いし、気分良いものじゃないからな。……まあ、馬鹿には拳をお見舞いするのが俺の流儀だが――何てな」

「もぅ……。――お兄ちゃんの荷物、運んでおくね?後、飲み物も用意しとくから」

「助かるよ。……流石は俺の妹だな」

「べ、別についでだもん。それに、今日お兄ちゃんの誕生日だし」

「お前もだろ?もちろん、未来もだが」

「……だね。じゃあ戻ってるからね、お兄ちゃん?」



[8]前話 前書き [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ