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ドラクエX主人公に転生したのでモテモテ☆イケメンライフを満喫できるかと思ったら女でした。中の人?女ですが、なにか?
二部:絶世傾世イケメン美女青年期
八十七話:兄弟の再会
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しまって」
「ああ。この国は、母上さえいれば回るからな。例えば私が害されたとて、すぐに逃げられるでもなし。簡単に殺されるつもりも無いし、何も問題は無い」

 私の疑問をヘンリーが問いかけ、デールくんが事も無げに答えます。

 ……うん。
 さすがにヘンリーと比べると線が細いが、温室育ちの王子様にしては結構鍛えられてそう。
 相手を倒すんじゃなく身を守ることに集中すれば、それなりに時間は稼げるんだろう。
 線の細さは貴公子らしい優雅さとも捉えられるし、デールくんもなかなかのイケメンですね!
 ゲームのイメージだと、この時点では頼りない感じだったけれども。
 なかなかに、頼れそう!
 これも、ヘンリーによる洗脳の効果か!

「……なるほど。流石は、陛下です。やはりこの国の王には、貴方が相応しかった」

 ヘンリーが思わせぶりなセリフを呟き、デールくんが怪訝な顔をします。

「やはり……とは……?……まさか。貴方は」
「お久しぶりです、陛下」
「まさか、そんな」
「ご立派になられましたね」
「……兄上!生きておられたのですね!」

 表情を輝かせたデールくんが玉座から立ち上がり、ヘンリーに歩み寄って手を握ります。

 ……イケメン兄弟の、感動の再会か。
 うん、なかなかどうして。
 悪くない。

「……兄上。よく、生きて……。戻ってくださいました……。今、この国は……」
「この国は、どうなっているのですか?」
「やめてください、兄上。どうか、昔のように。弟に対するものとして、お話しください。今だけでも」
「そうか。そうだな、今くらいはそうしよう。デール、この国はどうなってる?義母上は、どうされたんだ?」
「……その前に。そちらの方は?ご友人ですか?」

 おっと、ここで私ですか。
 まあ完全に不審者だからね、私。
 正体不明という意味で。

「……パパス殿の、娘だ」
「パパス殿、というと。……あの時の!貴女も、生きておいでだったとは!……何故また、男の格好などを」
「……わからないか?」
「……ああ。なるほど」

 察しがよろしいことで。
 ていうか私、喋らせてもらえないの?

 と、思ってたらデールくんがこっちに向き直りました。

「……貴女にまで事情をお話しすることで、この国の問題に再び巻き込んでしまうかもしれません。貴女からお父上を奪い、この上ご面倒をおかけするわけには……」

 おお、そういうお気遣いですか。
 さすがのイケメンですね!
 でもそんなの、不要、不要!

 ようやく喋れる喜びも含め、にっこりと微笑みかけて答えます。

「どうぞ、ドーラとお呼びください。父のことは、誰が悪いわけではありません。強いて言えば、魔物が。この国を乱そうと企
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