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とある星の力を使いし者
第89話
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放たれた弾丸は目に見えて速度が落ちていき、最後には麻生達の一歩手前で完全に空中で静止する。
マシンガンを持っている男達は驚きながらも引き金を引き続ける。
しかし、結果は変わらなかった。
最後には十五人全員の玉が尽きる。

「はぁ〜、確かに運がなかったな。」

麻生は大きくため息を吐きながら言った。

「もし俺が此処にいなければこれでチェックメイトだったのにな。」

その瞬間、空中に静止していた弾丸が一斉に床に落ちていく。
それを見た海原はふぅ〜、と息を吐く。

「少しひやひやしましたよ。
 もしかしたら防げないのかと焦りました。」

「本当にそう思っていたのなら今一度俺に対する認識を改めた方が良いぞ。」

いつもの様に会話する二人を見て、ガラス越しから見ていた二人は焦りの声を出す。

「何をしている!?
 ちゃんとAIMジャマーは発動しているのか!?」

「は、はい!!
 現在出力最大で作動しています!!」

「なぜだ・・・なぜあの男は超能力を使えるんだ!!
 ありえない、あの電波の中で演算式など立てる余裕もない筈だ!!」

現に結標は今もこめかみを押えている。
ちゃんと作動しているからこそ、麻生に効かない理由が分からないのだ。

「簡単な事だ。」

そんな男達の疑問に答えるように麻生は言った。

「俺の能力は超能力じゃないという事だ。」

麻生はそのまま真っ直ぐに走る。
だが、速度は常人の眼では捉える事のできない速度だ。
麻生の目の前にいる男の顔面を右手で捉えるとそのまま壁に叩きつける。
麻生が手を離すと男は気を失ったのかずるずると、壁に持たれながら地面に倒れる。
周りの男達は麻生が壁に叩きつけた音を聞いてようやく麻生が目にも止まらない速さで移動した事に気づいた。
次に麻生は一番近くにいる、男の目の前に空間移動すると男の額に軽くデコピンをする。
しかし、バン!!とデコピンをした音には聞こえない音が響き渡る。
デコピンされた男は少しだけ空中に跳ぶと、そのまま仰向けに倒れて気絶する。
他の十三人はマガジンを入れ替え、麻生に銃口を向ける。

「面倒だな、一斉に倒すか。」

一斉に引き金が引かれるが、突然何もない空間から数本の鎖が麻生の周り出現して全ての銃弾を弾く。
麻生が左手を前に突き出すと、周りに出現していた鎖が消え、海原達やガラス越しにいる男達以外の人間の周りから突然鎖が出現して絡め捕る。
そして、その左手を握り締めると鎖が内部から爆発して男達を吹き飛ばし、意識を刈り取った。
その衝撃でAIMジャマーも破壊されたのか、結標の汗も止まり、少しずつ頭痛も無くなりつつあった。
ガラス越しにいた二人は隠れて逃げようとした。
だが、それを見通していた麻生は空
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