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味じゃないぞ」
シャドウに襲われて、どう言うメカニズムで無気力症になるのか。
襲われたことによる恐怖で心神喪失? 中にはタフな人間も居ただろうし、その線はなさそうだ。
「恐らくは魂、そう呼べるものに作用しているのではと言う程度だ」
「成る程。しかし、魂……か」
俺達がシャドウに攻撃を受けた場合は普通に外傷を受けるだけだ。
魂とやらに作用する攻撃は未だにお目にかかったことがない。
「私達がチェックをかけられたならば、ああなるのかもしれない。もっとも、試すことは出来ないが」
剣も矢も尽き、ペルソナも出せなくなった時に襲われたらああなるのかもしれない。
だがそれは桐条が言うように試すことは出来ない。
「現状維持が精一杯だわな」
俺と桐条の会話に聞き耳を立てていた岳羽の顔が険しいことに気付く。
薄々勘付いてはいたが、彼女はどうやらこの組織に疑念を持っているらしい。
いや、むしろ持っていない方がおかしいので岳羽一番真っ当なのだろう。
そして桐条、彼女は意図的にシャドウや影時間についてを話そうとしない。
躊躇っているのか何なのか、そう言う話題に移りそうになると絶妙な話題転換を図る。
だがまあ、桐条もそれがそろそろ限界だとは気付いているはず。
「……ああ」
曇った顔のまま返事をする彼女は俺の視線に気付いているのだろう。
流石は帝王学を叩き込まれているであろう御嬢様。
しかし……その表情は、負い目? 罪悪感?
知りたがりの俺としては今すぐ問い詰めてたくて仕方ない。
「じゃあ、アレだね。テストも終わったことだし、犠牲者が増えないよう今日タルタル行こうか」
大福を食べていた公子が唐突に発言する。
食べることに夢中で聞いてないと思っていたのだが……流石に失礼だったか。
「真田先輩や裏瀬くんも復帰したことだしね! 皆は予定大丈夫?」
「私は問題ないよ」
「俺っちも特に予定はないし。久しぶりにタルタルでストレス発散みたいな?」
場の空気が一気に変わった。
意図してか天然か、何にしろ公子もまた桐条とは違うタイプの上に立つ人間の資質を持っているのだろう。
「快気戦と言うわけか。いいな! おい、裏瀬お前飯はまだか?」
拳を打ち鳴らして不敵に笑う。
真田はこう言う表情がとてもよく似合う男だ。
「ん、ああ。つまみは食ったがそれぐらいだ」
「だったら一緒にどうだ? 俺もまだでな。快気祝いってことで奢ってやるぞ」
「そうだな……だったらお言葉に甘えようか」
「よし! じゃあうみうしにでも行くぞ。有里、飯を食ってから現地で合流しよう」
「了解でーす」
意気揚揚と寮を出る真田を背を追って俺も寮を出る。
まだアル
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