暁 〜小説投稿サイト〜
生還者†無双
爆破
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に転がる
ボンと音を立て弾け飛ぶと部屋は炎に包まれた
暁が投げたのは焼夷手榴弾
男は懺悔する間もなく火だるまになり絶命した

さてと…そろそろトンズラしますかね
砦の外壁に出て見ると何だか妙に騒がしい
バレたか?にしては砦の連中は余裕ぶっこいてんな
どうやら俺の事で騒いでいるんじゃあないらしい
外壁から様子を見ると野営していた連中が奇襲を
受けているようだ
それも統制の取れた集団に…

「桃香達…じゃあねぇな、早すぎる」

暗視双眼鏡を片手に戦場を見回す
【曹】の文字が書かれた旗が見えた
一方的な戦闘で砦に到達されるのも時間の問題であろう
この騒ぎに乗じてさっさと逃げる
そう意思を固めた暁は外壁を飛び降り
目の前に居る賊を片っ端から蹴散らした

「相変わらず歯ごたえのねぇ奴らだぜ」

最後の1人をぶん投げて走り出そうした瞬間

ドス

目の前に弓矢が刺さった

間髪入れずに顔と心臓付近にも矢は飛んできた
首を傾けて矢をかわして同時に胸の矢を叩き落とす
相当な手練れだな
野性的な勘か経験が警報を鳴らす
ゾクゾクする程の殺気

「こうでなきゃ楽しくねぇな、そう思わないか?嬢ちゃん?」
「秋蘭の矢をこうも簡単にいなすなんて、正直驚いたわ」
「良い所狙ってたがな、まぁ止まって見えたぜ」
「興味深いけど貴方に構ってる暇はないのよ」
「砦の賊退治でか?」
「そうよ、貴方も賊の一味かしら?」
「いや、俺は砦をぶち壊しにきただけだ」
「1人でご苦労様な事ね…私、嘘をつく輩は許さない主義…」

カチ

暁は手に持ったC4の爆破スイッチを押すと
砦に設置された爆薬が爆発して砦が崩壊する
地響きの様な音と大量の砂埃が舞い上がる
中にいた賊もろとも瓦礫が生き埋めにした

「こ…これは…」
「だから言ったろ?砦をぶち壊しにきたってな」

ただならぬ殺気を放ちながら男が睨む
緑の服を着た奇妙な男
これが最初の出逢いだった


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