デート
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、そんなことないよ!?」
……うー、響に手を握られて嬉しすぎて顔を伏せてたなんて言えないよ!
内心で恥ずかしがっていると、その様子を見ていた響が笑い出した。それはもう大爆笑の域に達していた。
するとシャルロットはムッとしながら、
「な、なんでそんなに笑うの!?」
「いやだってお前、なんか百面相してるからそれが面白くって面白くって……」
「むー! そんなに笑わなくたっていいじゃん!! 響のいじめっ子!!」
シャルロットはプイっとそっぽを向くと頬を膨らませた。響はそれにあきれ混じりに、
「わるいわるい、機嫌直せよシャル」
「シャル?」
「ああ。お前のあだ名だ、シャルロットってなんか長いしな。いやならいわねぇけど」
「いいよ! ぜひとも言っていいよ! もう言われたいくらいだよ!」
シャルロットは先ほどまでの怒り顔は何処へやら、響に向き直ると彼女の手をがっしりと掴んだ。響もそれに少し驚きつつも頷いた。
……あだ名を考えてくれたって事は結構思ってくれてるってことだよね……。ヤター!!
心の中でガッツポーズするシャルロットであった。
街に到着した響達は大型のショッピングモールに入った。
その二人の後方に二つの影があった。
「……ラウラさん? あの二人何をしてらっしゃるのでしょうか?」
「……二人だけの買い物。まぁ所謂デートだろうな」
「……そうですわよね。では粛清しましょう。主に響さんを」
「……奇遇だなセシリア。私も今同じ考えにいたったところだ」
光のともっていない渇いた目でラウラとセシリアは二人を見つめていた。
「ん?」
「どうしたの?」
後ろを振り返った響にシャルロットが問うた。
「いや、なんか誰かに見られてたような気がしてよ。まっ気のせいだろ」
気を取り直して響たちはショッピングモールの中を散策してゆく。
「最初は水着だっけか?」
「うん」
「となると三階だな。よし行くぞ」
響はいたって自然な手つきでシャルロットの手を握った。それにまたも赤面するシャルロットだが、その顔はとても嬉しそうだ。
水着店にまで着く道のりの中、シャルロットは響の顔を見つめていた。
……響って本当に綺麗な顔立ちしてるなぁ。モデルとかやってたら凄いと思う。
響はとても整った顔立ちをしているのだ。ただ、目だけは三白眼なため現在でも多少は怖く見えるものの、それも彼女の顔立ちを引き出させるエッセンスのようなものだ。
……でもこの顔立ちだから 男の子よりも女の子のほうにモテてるかも。
だがじっと見つめすぎていたせいか響が気づいた。
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