デート
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するとラウラが響に切り出した。
「そういえばそろそろ臨海学校らしいな」
「臨海学校ねぇ……アレって結局遊んでるだけだよな」
「そうなのか? 私はずっと軍にいたからわからんが」
「基本は遊んでるだけだったな。まぁ小学生のころに行っただけだったから多少違うとは思うけどな」
麦茶を一口飲みながら響は椅子に背を預けた。
すると思い至ったように響はラウラを指差しつつ、彼女に問うた。
「そういやお前シャルロットと同じ部屋だったけど仲良くやってるか?」
「ああ。問題ないぞ。……時折シャルロットが響の名を呟きながらニヤニヤしているが」
「あん? 最後の方なんか言ったか?」
ラウラの呟きに反応した響が聞くものの、ラウラは、なんでもない、と答えるとコーヒーを口にした。
「まぁ仲がいいならいっか。っとそろそろ戻るかな。ラウラ、その服はやるから寝巻きにでも使え。またな」
「いいのか!?」
「ああ。好きにしろ」
響はそれだけ告げると、食器を片付け食堂を後にした。
響と別れたラウラは満足げな顔で自分の部屋に戻った。
部屋に入るとシャルロットは既に起きており、寝巻きから私服に着替えているところだった。
「ラウラ早いねー。あれ? そんな服持ってたっけ?」
シャルロットが聞くとラウラは誇らしげに胸を張りながら、
「この服はな先ほど響からもらったのだ! 私の好きにしていいらしい……フフフ」
二ヤけが止まらない様子のラウラをよそに、シャルロットは顔を固まらせていた。
……ラウラが響の服を!? 一体どうやったらそんなことが!?
「ね、ねぇラウラ? どうして響から服もらったのかなぁ?」
「む? 私が全裸で響のベッドに入っていてな。それから朝食に行くことになったのだがさすがに全裸ではな。そこで響がこの服を私にくれたのだ!!」
……ぜ、全裸!? 僕も同じことをしたら服くれるのかな? でもでももしかしたらラウラにはってことかもしれないし……。
悶々としながらシャルロットは頭を抱えていた。
するとはっとした顔になり、大急ぎで着替えを済ませると部屋から飛び出した。ラウラは不思議そうな顔をしていたがシャルロットはそんなことを気にして気にしていられなかった。
「ラウラが服をもらったなら……僕は響と服とか買いにいっちゃうもんね!!」
シャルロットは決意の炎を胸に宿しながら、響の部屋へと駆けていった。
「あーまったくラウラはもう少しどうにかならねーのか……」
部屋のベッドにダイブしながら響は一人ごちた。本音はまだ帰っていないのか、姿は見えなかった。
「まぁ軍にいたから常識が通じ
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