第75話 少年は運命と出会うようです
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魔法世界に行く目的の半分の目処が立つなんて。
でも、楽観視は出来ない。彼らが教えてくれるとも限らないし。
「フッ、ナギの息子とは思えん礼儀正しさじゃな。ああ、エr……おっと、愁磨に怒られてしまうな。
まぁ世間話はこれくらいにしておくかの。」
「ええ、そうですね。そろそろ……霧も晴れる頃です。」
「霧が急に……?って、こ、これは!!」
「ストーンサークル……!?こ、これほど巨大でしっかり形が残った物が現存してるですか!?」
クウネル・・・もといアルビレオさんの言葉とほぼ同時。辺り一帯を覆っていた霧が一気に払われ、
僕達がいた岩を中心にストーンサークルが現れた。
校長先生の話だと、所定の儀式をしながらじゃないと来れない筈なのに・・・。
「ええ、面倒でしたので、失礼ながら遠距離から儀式を済ませて頂きました。」
「そんな大雑把でいいのでござるか?魔法世界へと通じる重大施設までの道でござるよ?」
「なに、ワシとアルの腕と許可があって初めて出来るのじゃ。許可無しでこんな芸当が可能なのは、
阻害魔法特化のS級魔法使いか……愁磨くらいじゃろうな。」
またあの人は・・・って、そんな事はどうでもいいとして。僕達が話していると、段々人が集まって来た。
それも10人20人じゃない。・・・僕が思ってたよりも、魔法世界って開けた場所なのかも。
「ん………?」
「お?何アルかネギ坊主?」
「あ、いえ、なんだか変な空気を感じて。……アルビレオさん、ゼクトさん。」
「私は何も感じませんね。ゼクトは?」
「……………いや、ワシの方も異常無しじゃ。敵意その他、攻撃的な意思は何も検知にかからん。
それに、ここの結界は大魔導士達が創ったのじゃぞ。入り込めるとしたら………いや、それこそ有り得ん。」
「そうですか………すみません、緊張しているだけだと。気のせいですね。」
さっき一瞬感じた重い雰囲気を払う様に、頭を二、三度振る。
きっと、魔法世界に近い場所だから魔力が濃い・・・とかそんなところだろう。
カラ―――ン カラ―――ン カラ―――ン
「おや、漸く移動出来るようですね。」
「おおっ!やっと魔法世界に行けるんだね!!」
「全く……もう少し融通が利いても良いと思うがの。そら、中心におらんとどこに飛ぶか分からんぞ。」
「えぇっ!?そう言う大事な事は先に言いなさいよね!」
ゼクトさんの突然の言葉に、僕達は慌てて中心へ向かう。皆が中心周辺に集まると、大岩から天空へ向かって
幾重にも重なった巨大な魔法陣が延び、ストーンサークルはどんどん光を増して行き、辺りを霧の様に白く包む。
そして
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