第75話 少年は運命と出会うようです
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お姉ちゃんが遠いよ。
「コホン。まぁいい、私達がお前らを魔法世界へ連れて行く。正確にはゲートまでの道を開くだけだがな。
観光の準備は整ったか?」
「「「おーーー!!」」」
「元気の良い事だ………。と言う訳で、行って来い。」(パチンッ
と、エヴァンジェリンさんの指パッチン一つ。何の風情も感慨も無い様で、目的地へ送られる。
着いたのは忘れもしない・・・ウェールズ、僕とお姉ちゃんの第二の故郷。
「……すごく、久しぶりな気がするな。アハハ、たった半年なのに。」
「ええ、そうね。私なんてつい一週間前なのよ?フフフ、あの人達といると時間間隔おかしくなっちゃうわね。」
「お姉ちゃん、それはダイオラマ球の中にずっといるからだよ………。
皆さん。出発まで大分時間ありますし、魔法世界の前に此処の観光でもどうですか?」
「「「さーんせー!!」」」
出発する夜中まで20時間強・・・久しぶりの故郷を見回ろうと思っていたし、観光も兼ねて皆で出発する。
僕達の家、アーニャと通った学校、タカミチと少しだけ修業した場所・・・。
あった事を今でも事細かに思い出せる。思い出せる分だけ・・・ちょっと遠い。
そして、散々騒いで回った夜。
「ネギ、久々じゃのう。」
「おじいちゃん!お久しぶりです、帰って来ました!」
「……中国には『男子三日合わざれば括目して見よ』と言う諺があるが………成程、見違えたぞネギ。
おお、近右衛門と愁磨殿からよろしく聞いとるぞ。中々難儀した様じゃのう。」
「いえ、その…………ハイ、凄く。」
再度学校に来ると、校長先生(今更ながら名前を聞いた事が無い)が待っていてくれた。
・・・ここに来る前、どうしてもやっておきたい事があったから、手紙を出しておいたんだ。
「その目を見れば、覚悟が見て取れるがの。……あの娘っ子達、見たぞ。さぞ良い学園なんじゃろう。
過去を見ずあの子らと楽しく生きる道もあろう。誰も責めんぞい。」
「……それは、僕には出来ません。それに、他の誰でもない僕が許せない。」
「くっくっく、頑固じゃのう。若い頃の頑固は美徳には成り難いぞ?」
「うぐっ………愁磨さんにも言われました。努力します。」
「……………さて、ついて来るとよい。」
「……………ハイ。」
出会いと久しぶりの挨拶を済ませ、校長先生について行き地下へ続く螺旋階段を下りて行く。
その先にあるのは―――
「スタン、おじいちゃん………コロナおばさん………。」
「あの事件の後、お前の村の者達は皆ここへ運ばれた。愁磨殿が態々不変の魔法をかけての。」
「………スタンさん、コ
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