暁 〜小説投稿サイト〜
少年は魔人になるようです
第75話 少年は運命と出会うようです
[2/7]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
お姉ちゃんが遠いよ。


「コホン。まぁいい、私達がお前らを魔法世界へ連れて行く。正確にはゲートまでの道を開くだけだがな。

観光の準備は整ったか?」

「「「おーーー!!」」」

「元気の良い事だ………。と言う訳で、行って来い。」(パチンッ


と、エヴァンジェリンさんの指パッチン一つ。何の風情も感慨も無い様で、目的地へ送られる。

着いたのは忘れもしない・・・ウェールズ、僕とお姉ちゃんの第二(・・)の故郷。


「……すごく、久しぶりな気がするな。アハハ、たった半年なのに。」

「ええ、そうね。私なんてつい一週間前なのよ?フフフ、あの人達といると時間間隔おかしくなっちゃうわね。」

「お姉ちゃん、それはダイオラマ球の中にずっといるからだよ………。

皆さん。出発まで大分時間ありますし、魔法世界の前に此処の観光でもどうですか?」

「「「さーんせー!!」」」


出発する夜中まで20時間強・・・久しぶりの故郷を見回ろうと思っていたし、観光も兼ねて皆で出発する。

僕達の家、アーニャと通った学校、タカミチと少しだけ修業した場所・・・。

あった事を今でも事細かに思い出せる。思い出せる分だけ・・・ちょっと遠い。

そして、散々騒いで回った夜。


「ネギ、久々じゃのう。」

「おじいちゃん!お久しぶりです、帰って来ました!」

「……中国には『男子三日合わざれば括目して見よ』と言う諺があるが………成程、見違えたぞネギ。

おお、近右衛門と愁磨殿からよろしく聞いとるぞ。中々難儀した様じゃのう。」

「いえ、その…………ハイ、凄く。」


再度学校に来ると、校長先生(今更ながら名前を聞いた事が無い)が待っていてくれた。

・・・ここに来る前、どうしてもやっておきたい事があったから、手紙を出しておいたんだ。


「その目を見れば、覚悟が見て取れるがの。……あの娘っ子達、見たぞ。さぞ良い学園なんじゃろう。

過去を見ずあの子らと楽しく生きる道もあろう。誰も責めんぞい。」

「……それは、僕には出来ません。それに、他の誰でもない僕が許せない。」

「くっくっく、頑固じゃのう。若い頃の頑固は美徳には成り難いぞ?」

「うぐっ………愁磨さんにも言われました。努力します。」

「……………さて、ついて来るとよい。」

「……………ハイ。」


出会いと久しぶりの挨拶を済ませ、校長先生について行き地下へ続く螺旋階段を下りて行く。

その先にあるのは―――


「スタン、おじいちゃん………コロナおばさん………。」

「あの事件の後、お前の村の者達は皆ここへ運ばれた。愁磨殿が態々不変の魔法をかけての。」

「………スタンさん、コ
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ