第一章 護れなかった少年
第十三話 第一層ボス戦前
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なら絶対勝てる!っていう気持ちと、恐らく変わっているボスの何かのせいでもしかしたら......っていう気持ちで揺れてる」
「私たち......死なないかな......?」
「死なせない! 僕の前では......もう......誰も――」
ネオンの前で一喝し、途中で言うのをやめる。
......こんなの、逆に心配かけるだけじゃないか。
「ねぇ――」
「ごめん。今のは忘れて。......でも、死なせない、っていうのは本当だけど」
ネオンが言葉を紡ごうとしたので急いで止める。
そして出来るだけ平穏を装いながら、この僕の話の根拠を言うために口を開く。
「根拠としては、僕とキリトがいる。キリトは強い。これは断言できる。アスナさんの実力はわからないけど、キリトが僕たちを守ってくれるよ。僕は......」
そこで止める。
と、続きを期待しているのか、じぃ〜っと見てくるネオンさん。
「......僕は足手まといかもしれないけどね。......でも、盾になることくらいはできる」
と、少しだけ赤くなるネオンさん。......どうしたんだろう。
「ええっと......私たちって言っときながら何だけど、私たちって言っても私とかじゃなくて、前線のディアベルさん達のことなんだけど......」
瞬間、顔から火が出るほど恥ずかしくて顔が真っ赤になる僕。
え、じゃあまさか、ネオンの言ってることを勘違いした上に、シリアス見せて、さらに「盾になってでも守る」的なことを言っているイタい人になってる僕?
うぁぁ......恥ずかしい......。
「あ、でもありがとね。おかげで安心したよ!」
ぅう......。ネオンの励ましが逆につらい......。
「......これ以上は告白みたいになる気がして耐えられなかったなんて言えないよ......」
「え?ネオン、何か言った?」
「ううん、何も言ってないよ」
「じゃあ、僕の気のせいか......」
確かに何か聞こえた気がしたんだけど......気のせいならいっか。
......ってうぅ......。未だに恥ずかしい......。
と、たまたま前に眼を向けると、そこでは、ディアベルさんが、銀色の長剣をかざしていた。
......と、いうことはもうそろそろ始まる。第一層ボス戦が。
と、ディアベルさんが扉を方を向き、扉に手を添える。
そして......。
「行くぞ!」
短く一言だけ叫び、ドアを開けた。
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