第二話 方程式の解
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摺った時に響く音が耳に響き、もう一つ疑問に思った。
……何故、訓練所の床が濡れている……?
ここは訓練所であり、街中を投影しているがまさか雨などが降るはずがない、
そういう設定を行っていたならともかく、今は普通の晴天モードである。床が濡れているはずがない。
なら、と思ったところで視界が答えを出した。
水溜りはかなり自分たちが立っている場所から広がっており、そして路地裏の入り口の傍に稲光を思わせるようなスフィアが置いてあり、それが床に落ちようとしている。
いやらしいことに、数が一つではなく十個くらいあるように思えるのは気のせいだと思いたい。
恐らく、魔力反応式で魔力を持った者が近づけば落ちるように仕掛けたのかもしれない。
普通なら気づくところを花火の光に視線が奪われていて気づくのが遅れた。
とりあえず、一つだけわかったことがある。
自分達の相手の性格は最悪だ、とそこまで考えスフィアが水に落ちた。
当然、回避も防御も間に合わなかった。
作戦が完全に失敗したことを砲撃役の魔導師は舌打ちをすることにより認める。
『一旦、残ってる二人のところに退くぞ! ここは完全に罠地帯だ!』
『そりゃいいが、下で死んでいる二人大丈夫か!?』
『一応、非殺傷だから死んじゃあいないだろ! 多分』
多分かよ! と脳内で反応が来るが構いはしない。
電撃ショックで気絶しただけだ。保険のつもりかいやがらせのつもりかは知らないがかなりの量のスフィアだったがバリアジャケットも役目を果たしているから大丈夫だろう。
これがインテリジェントデバイスならオートバリアを張ってくれるのだろうけど、残念ながらそこまでの金がない自分達には高嶺の花である。
とりあえず、ここから翻そうと思ってきた道に戻ろうとした瞬間。
「……!」
近くにあったビルの窓が爆発した。
驚いたが訓練で得た反応が魔法を構築し、発動する。
「ラウンドシールド……!」
防御魔法としては基礎中の基礎である魔法であるが故に使い勝手がいい防御魔法を発動する。
爆風と窓硝子の破片などを受け流そうとするが破る力はないが押す力があるので上に微妙に弾かれてしまう。
見ればもう一人も似たように上に弾かれている。
『ビルの中にいるのか!?』
『いや、これも多分、反応式だ。もしかしたら、ビル全部にこういった仕掛けをしていたかもしれんな』
たまらんものだと倒れている仲間がいる路地裏を見る。
路地裏は一種の箱のようになっており、地上からは入り口が一つしかなかったので、罠を仕掛けるにはもってこいではある。
……これなら別にビル全部に罠を仕掛けなくてもいいかもな。
と、そこまで処理しながら並列処理で周りの気配りをしながらふと思
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